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職務経歴書のフォーマット9選|採用担当に響く書き方を徹底解説

職務経歴書の作成、お疲れさまです。「何から書けばいいか分からない…」と、白い画面の前で手が止まっていませんか?職務経歴書は、あなたの価値を伝える「戦略的な自己PR資料」です。その作成プロセスは、自分自身の強みを再発見する最高の機会にもなります。

本記事では、フォーマット選びの基本から、採用担当者に響く書き方のコツ、お悩み別の具体的な対処法までを丁寧に解説します。

この記事を読んでわかること
  • 自分に合った3つの基本フォーマット(逆編年体・編年体・キャリア形式)の選び方
  • 採用担当者に響く、職務要約や自己PRなど項目別の具体的な書き方と見本
  • 転職回数が多い、ブランクがある、強みがない…といったお悩み別の解決策

1.そもそも職務経歴書とは?履歴書との違いを1分で解説

転職活動で必ずといっていいほど必要になる「職務経歴書」と「履歴書」。この二つの書類の違いを、ご存じですか?それぞれの役割を理解することが、効果的な書類作成の第一歩です。

履歴書との違い

履歴書が「あなたが誰で、どんな経歴を歩んできたか」という事実を伝えるのに対し、職務経歴書は「その経験を通じて、何ができて、どう会社に貢献できるのか」という価値を伝える役割を担います。

採用担当者は、まず履歴書で年齢や学歴、転職回数といった基本的な応募条件を満たしているかを確認します。そして次に、職務経歴書を読んで「この人はうちの会社で活躍してくれそうか?」「会って話を聞いてみたいか?」を判断するのです。

だからこそ、職務経歴書は決まった形式がなく、自由にあなたの魅力をアピールできる書類です。

2.もう迷わない!職務経歴書「3つの基本フォーマット」の選び方

もう迷わない!職務経歴書「3つの基本フォーマット」の選び方

職務経歴書には決まった形式がないとはいえ、伝わりやすい「型」が存在します。それが「逆編年体形式」「編年体形式」「キャリア形式」の3つの基本フォーマットです。

どれを選ぶかで、あなたの経歴の伝わり方が大きく変わります。それぞれの特徴を理解し、自分の状況に最も合ったものを選びましょう。

逆編年体形式|直近の実績をアピールしたい経験者向け【一番人気】

逆編年体形式(逆編年体式)とは職歴を「現在」から「過去」へと遡って記述する形式です。

多くの企業が知りたいのは「あなたが直近でどんな仕事をして、どんな成果を出したか」です。この形式は、採用担当者のニーズに最も応えやすく、即戦力性をアピールしたい経験者の方に一番おすすめのフォーマットです。迷ったら、まずこの逆編年体形式を検討するとよいでしょう。

こんな方におすすめ

  • これまでと同じ職種・業界で転職する方
  • 直近の仕事での実績やスキルを一番に伝えたい方

編年体式|キャリアの一貫性を示したい若手・第二新卒向け

職歴を「過去」から「現在」へと時系列に沿って記述する、最もオーソドックスな形式です
あなたのキャリアの成長過程やストーリーを分かりやすく伝えられるのが特徴です。社会人経験が浅い第二新卒の方や、キャリアの一貫性を伝えたい方に適しています。

こんな方におすすめ

  • 社会人経験が比較的浅い方(第二新卒など)
  • キャリアの成長プロセスを伝えたい方
  • 初めて職務経歴書を作成する方

キャリア形式|専門性や特定のスキルを強調したい方向け

時系列ではなく、職務内容やスキル分野ごとに経歴をまとめて記述する形式です。例えば「プロジェクトマネジメント」「Webマーケティング」といったスキル単位で、関連する実績をまとめてアピールできます。

転職回数が多い方や、経歴にブランクがある方、未経験の職種に挑戦する際に特定のスキルを強調したい方にとって、非常に有効なフォーマットです。

こんな方におすすめ

  • 特定の専門分野やスキルを強くアピールしたい方
  • 転職回数が多い方
  • 経歴にブランク(空白期間)がある方
  • 異業種・異職種への転職を目指す方

3.【無料】今すぐ使える!職務経歴書テンプレート ダウンロード(Word形式)

【無料】今すぐ使える!職務経歴書テンプレート ダウンロード(Word形式)

自分に合ったフォーマットが見つかったら、早速作成を始めてみましょう。

ここでは、上記で解説した3つの基本フォーマットと、主要な職種に合わせたテンプレートをご紹介します。すべて無料でダウンロードでき、Word形式で自由に編集していただけます。

【基本フォーマット】テンプレート3種

【職種別】テンプレート(逆編年体)

4.採用担当者に響く!項目別・職務経歴書の書き方完全ガイド

採用担当者に響く!項目別・職務経歴書の書き方完全ガイド

テンプレートを手に入れたら、いよいよ中身を充実させていきましょう。
ここでは、各項目で採用担当者が何を見ているのか、そしてあなたの価値を最大限に伝えるための書き方のコツを解説します。

職務要約|3~5行で心を掴む「冒頭のハイライト」

職務要約は、いわば「映画の予告編」のようなもの。忙しい採用担当者は、まずこの冒頭部分を読んで、続きを読むかどうかを判断します。
ここでは、3~5行程度であなたのキャリア、最もアピールしたいスキル、そして輝かしい実績を簡潔にまとめましょう

書き方のポイント

  • 「これまで〇〇業界で〇年間、△△として~の経験を積んできました。」のようにキャリアを要約する。
  • 「特に、□□のスキル(経験)には自信があります。」と強みを明確にする。
  • 「これらの経験を活かし、貴社でも〇〇の分野で貢献したいと考えております。」と意欲を示す。

職務経歴|STARメソッドで実績を物語に変える

職務経歴は、単なる業務内容の羅列ではありません。あなたの行動が、どのように成果に結びついたのかを具体的に示す場所です。
そこでおすすめなのが「STARメソッド」というフレームワークです。これは、あなたの経験を説得力のあるストーリーとして構成するための魔法の公式です。

STARメソッドとは

この順番で経験を整理することで、あなたの強みが具体的に伝わります。特に「R (Result)」の部分は、「売上を前年比15%向上させた」「業務時間を月10時間削減した」のように、数字を使って定量的に示すことが非常に重要です。

活かせる経験・スキル|単語ではなく「できること」で書く

スキル欄に「Excel、Word」とだけ書いていませんか?それでは、あなたがどのくらいofficeを使えるのか伝わりません。このようにスキルは、具体的な習熟度や、それを使って何ができるのかをセットで書きましょう

書き方の例

  • Excel
    VLOOKUP関数やピボットテーブルを用いたデータ集計・分析、マクロの作成が可能です。
  • PowerPoint
    顧客への提案資料を月5本程度作成し、プレゼンテーションを行っています。
  • 英語力
    日常会話レベル。海外支社とのメールでのやり取りが可能です。(TOEIC 750点)

自己PR|Will-Can-Mustで企業との接点を示す

自己PRは、あなたの強みと企業の求める人物像を結びつける、最後のアピールの場です。何を書けばいいか迷ったら「Will-Can-Must」というフレームワークで考えてみましょう。

Will-Can-Must
  • あなたが仕事を通じて実現したいこと、挑戦したいこと
  • あなたの強み、スキル、これまでの経験
  • 企業があなたに期待している役割、解決してほしい課題

この3つの円が重なる部分こそ、あなたが最もアピールすべきポイントです。企業のホームページや求人票をよく読み込み、あなたの強み(Can)が、企業の求めること(Must)にどう貢献できるのかを、自身の意欲(Will)を交えて伝えましょう。

採用担当者に響く職務経歴書の書き方はこちらの記事でも詳しく解説しています。

職務経歴書の自己PRは「調査」が9割!採用担当者に響く例文とコツ
職務経歴書の自己PRは「調査」が9割!採用担当者に響く例文も
本記事では、採用担当者の視点や各種調査データに基づき、職務経歴書の自己PRを「戦略的プレゼンテーション」として捉え、論理的に作成していくための具体的な方法を解説します。
https://riretsuku.jp/media/contents/resume-self-promotion/

履歴書や職務経歴書の作成方法に関しては、こちらの記事でも詳しく解説しています。

履歴書・職務経歴書の作成、もう悩まない!書き方を徹底解説
履歴書・職務経歴書の作成、もう悩まない!書き方を徹底解説
この記事では、「キャリア設計」「心理的サポート」「法的な自己防衛」という3つの視点から解説していきます。
https://riretsuku.jp/media/contents/making-of-a-resume-the-curriculum-vitae/

5.【お悩み別】こんな時どう書く?職務経歴書Q&A

【お悩み別】こんな時どう書く?職務経歴書Q&A

キャリアは人それぞれ。中には「一般的な書き方だと、自分の経歴をうまくアピールできない…」と悩む方もいらっしゃるでしょう。ここでは、よくあるお悩み別に、書き方のヒントをご紹介します。

転職回数が多い場合はどうすればいい?

転職回数の多さが気になる方は、時系列ではなくスキル単位で経歴をまとめる「キャリア形式」のフォーマットがおすすめです。

職務経歴を一社ずつ書くのではなく、「営業経験」「マネジメント経験」のようにスキルで区切り、それぞれの経験をまとめてアピールします。

これにより、一見バラバラに見える経歴の中から、一貫した専門性やポータブルスキル(持ち運び可能なスキル)を強調することができます。

職務経歴にブランク(空白期間)がある…

ブランク期間も、伝え方次第でポジティブな印象に変えることができます。ここでも「キャリア形式」は有効です。ブランクの事実は正直に伝えつつ、その期間に何をしていたかを前向きに記述しましょう。

例えば、資格取得のための勉強、語学習得、職業訓練など、次のキャリアに向けた準備をしていたのであれば、それは立派なアピールポイントになります。国の「教育訓練給付制度」などを活用して学んだ経験も、主体的な行動として評価される可能性があります。

未経験の職種に応募したい

未経験の分野へ挑戦する場合、これまでの経験が全く役に立たないわけではありません。大切なのは、これまでの経験を、業種や職種が変わっても通用する「ポータブルスキル」として再定義することです。

例えば、営業職から事務職へ応募する場合、「顧客との折衝で培ったコミュニケーション能力調整力は、部署内の円滑な連携に活かせます」といった形で、経験の活かし方を具体的に伝えましょう。

アピールできる実績やスキルが思いつかない

「自分には人に誇れるような実績なんてない…」と感じてしまう方は、決して少なくありません。これは能力がないのではなく、自身の経験を「強みとして言語化できていない」だけのことがほとんどです。

まずは「キャリアの棚卸し」を行い、日々の業務で工夫したこと、改善したこと、後輩に教えたことなどを思い出せるだけ書き出してみましょう。大きな成果でなくても、「入力ミスを減らすためにチェックリストを作った」というような小さな改善も、立派な課題解決能力のアピールになります。

結果(Result)だけでなく、あなたの具体的な行動(Action)にこそ、強みが隠れています

6.それでも筆が進まないあなたへ|書くプロセスで見つける「本当の強み」

それでも筆が進まないあなたへ|書くプロセスで見つける「本当の強み」

ここまでテクニックをお伝えしてきましたが、それでも「うまく書けない」「自分の経歴に自信が持てない」と、心が折れそうになることもあるかもしれません。そんな時は、少しだけ肩の力を抜いてみましょう。

「完璧な書類」ではなく「正直なあなた」を伝えることがゴール

職務経歴書の目的は、あなたを実物以上によく見せることではありません。採用担当者は、何千通もの書類を見てきたプロです。背伸びした言葉は、かえって見抜かれてしまいます。

大切なのは、あなたという人間がこれまで何を考え、どう行動し、これからどうしたいのかを、誠実な言葉で伝えることです。不採用は、あなたという人間が否定されたのではなく、今回は単に企業との「ご縁」や「タイミング」が合わなかっただけなのです。

他人と比較せず「過去の自分」の成長に目を向けよう

SNSなどで、同世代の華々しい活躍を目にすると、つい自分の経歴が見劣りするように感じてしまうかもしれません。しかし、キャリアの歩みは人それぞれです。

比較すべきは他人ではなく、「1ヶ月前、1年前の自分」です。職務経歴書を書きながら、「こんなこともできるようになったな」「この経験は辛かったけど、成長につながったな」と、自分の歩んできた道のりと成長を自分で認めてあげましょう。

コントロールできない「結果」ではなく、あなた自身がコントロールできる「行動」や「プロセス」を評価する習慣が、自己肯定感を支えてくれます。

書くことで初めて見えてくる「自分らしさ」を大切に

職務経歴書の作成は、面倒な作業に思えるかもしれません。しかし、これは自分自身と深く向き合う、またとない機会です。

過去の経験を一つひとつ言葉にしていくうちに、「自分は本当はこういうことにやりがいを感じるんだ」「この経験が今の自分の価値観を作っているんだ」といった、新たな発見が必ずあります。その「自分らしさ」こそが、あなたの最大の強みです。

どうか焦らず、ご自身のペースで、自分だけの物語を紡いでいってください。私たちは、そのプロセスを心から応援しています。

7.職務経歴書作成を通じて、自信を持って次の一歩を踏み出そう

職務経歴書の作成は、単なる作業ではなく、自分自身のキャリアと真剣に向き合う貴重な機会です。大切なのは、完璧な書類を作ることではなく、あなた自身の言葉で、これまでの経験と未来への意欲を誠実に伝えること。

この記事が、あなたの持つ素晴らしい価値を再発見し、自信を持って次の一歩を踏み出すきっかけになれば、これほど嬉しいことはありません。あなたの転職活動を心から応援しています。

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