高卒の履歴書の書き方に悩んでいませんか?
「学歴欄はどこから書けばいいのか」「新卒と転職で用紙は違うのか」など、大卒者とは異なる注意点に戸惑う方は少なくありません。
この記事では、高卒者が履歴書を作成する際に押さえておきたい基本ルールと、志望動機・マナーのポイントを整理して解説します。
- 高卒の履歴書で使う用紙の選び方(新卒・転職別)
- 学歴欄の書き方と、中退・高卒認定・通信制高校など特殊なケースの記載方法
- STARメソッドを使った志望動機・自己PRの書き方と提出前のマナー
1.高卒の履歴書は「新卒」か「転職」かで使う用紙が変わる
高卒者の就職・転職市場では、求人倍率が高い水準で推移しているとされる一方、応募書類の形式的な不備は選考の入り口で不利に働きかねません。
まずは自分の状況に合った用紙を選ぶところから確認しておきましょう。
在学中の新卒:全国高等学校統一応募用紙

現役高校生が新卒として就職活動を行う場合は、文部科学省・厚生労働省・全国高等学校長協会の協議により定められた「全国高等学校統一応募用紙」を使用することとされています。
コンビニや文房具店で販売されている一般的な履歴書用紙ではなく、学校を通じて配布される専用の用紙を使うのが基本です。
実際に令和7年2月には、性自認の多様な在り方への配慮などを目的とした様式改定が行われ、令和8年3月卒業予定者から新様式(「性別」欄の削除、「学歴・職歴」欄の「在籍校」欄と「職歴」欄への分離等)が適用されています。
学校ごとに配布のタイミングや過渡期の対応が異なる場合があるため、担任や進路指導の先生に最新版を確認しておくと安心です。
参考:新規高等学校卒業者及び新規中学校卒業者の採用選考に係る応募書類の様式の一部改定について|文部科学省
卒業後の転職・再就職:市販の一般履歴書

高校を卒業したあとに転職や再就職を目指す場合は、市販のJIS規格に準じた履歴書用紙やWebでダウンロードできるテンプレートを使用します。
応募先企業から指定の様式がある場合は、そちらを優先してください。
2.高卒の履歴書、学歴欄の書き方の基本ルール

学歴欄は用紙選びと並んで、選考担当者が最初に目を通す項目のひとつです。書き出しの基準や表記のルールを押さえておくと、余計な迷いなく仕上げられます。
学歴欄の書き出しは中学校卒業から
高卒者の学歴欄は、義務教育である中学校の卒業から書き始めるのが一般的なルールとされています。
中学校は「卒業」のみを1行、高等学校は「入学」と「卒業(または卒業見込み)」を対にして2行で記載する形式が広く使われています。
履歴書の学校名は正式名称で(省略しない)
「〇〇高校」のような略称ではなく、「〇〇県立〇〇高等学校」のように設置区分(県立・市立・私立)や課程・学科名(普通科・工業科など)まで省略せず記載するのが基本です。
学校名や統廃合の有無に不安がある場合は、卒業した学校または教育委員会に確認しておくと安心です。
西暦・和暦の統一と早生まれの注意
履歴書全体で西暦(20XX年)と和暦(令和・平成)のどちらか一方に統一します。
特に1月1日〜4月1日生まれ(早生まれ)の場合は、入学・卒業年が他の学年より1年前後する場合があるため、記載前に年度を確認しておくと計算ミスを防げます。
| 学歴欄 | 記載内容の例 |
|---|---|
| 1行目 | 令和〇年3月 〇〇県立〇〇高等学校 卒業(卒業年月のみ1行) |
| 入学 | 令和〇年4月 〇〇県立〇〇高等学校 普通科 入学 |
| 卒業 | 令和〇年3月 〇〇県立〇〇高等学校 普通科 卒業 |
▼あわせて読みたい
学歴欄の書き出しに、まだ不安が残っている方もいるかもしれません。
「新卒の履歴書の学歴欄、どこから書く?人事視点の完璧ガイド」の記事では、学歴欄の書き方を基本から特殊なケースまで、人事の視点も交えて解説します。
3.高校中退・高卒認定など、特殊な経歴の履歴書の書き方
高校中退や高卒認定試験合格など、典型的な学歴と異なる経歴を持つ場合も、事実を正確に、かつ前向きな形で記載することが基本です。
高校中退の履歴書の書き方

高校を中途退学した場合は、「令和〇年〇月 〇〇高等学校 中途退学」のように事実をそのまま記載し、必要に応じて「家庭の事情により」など簡潔な理由を添える方法が一般的です。
高等学校卒業程度認定試験(高卒認定)に合格した場合の書き方

高等学校卒業程度認定試験(高卒認定)は、高校卒業者と同等以上の学力があるかどうかを認定する試験です。
文部科学省が実施する制度で、様々な理由で高校を卒業していない人が対象です。
合格すると大学等の受験資格が得られますが、合格そのものによって最終学歴が「高等学校卒業」になるわけではないとされています。
履歴書には「令和〇年〇月 高等学校卒業程度認定試験 合格」のように学歴欄または資格欄へ正式名称で記載する方法が一般的です。
参考:高等学校卒業程度認定試験 概要・パンフレット等|文部科学省
参考:高等学校卒業程度認定試験とは|文部科学省
通信制高校を卒業した場合の履歴書の書き方

通信制高校を卒業した場合は、「〇〇高等学校 通信制課程 卒業」のように課程名を明記します。
全日制・定時制・通信制のいずれであっても、学歴として正式に扱われる点は共通です。
判断に迷う記載がある場合は、専門機関や卒業校へ確認することをおすすめします。
4.職歴欄・アルバイト歴の書き方

新卒で就職活動中の場合、職歴欄には「職歴なし」と記載し、最終行に「以上」と書くのが基本形式です。
正社員としての就業経験がなくても、空欄のままにしないことがポイントです。
アルバイト経験については、履歴書の職歴欄に記載するかどうかは応募先や自分の考え方によって判断が分かれます。
職歴欄に書かない場合でも、自己PRや職務経歴書でアルバイト経験を整理して伝える方法があります。
厚生労働省が提供する「ジョブ・カード」は、これまでの経験や身につけたスキルを整理するための公的なツールとして利用できます。
5.志望動機・自己PRの書き方
職歴が少ない、あるいはまだない高卒者にとって、「書くことがない」と感じやすいのが志望動機・自己PR欄です。
この場合、部活動やアルバイト、委員会活動などの高校生活での経験を、応募先の仕事にどう活かせるかという視点で言語化する方法が有効とされています。
とはいえ、思い出したエピソードをそのまま書いても、何が自分の強みなのかが伝わりにくいことがあります。そこで役立つのが、経験を整理して伝えるための「STARメソッド」というフレームワークです。
志望動機や自己PRを書くときは「STARメソッド」がおすすめ

STARメソッドは、経験を「状況」「課題」「行動」「結果」の4つの要素に分けて整理する伝え方の枠組みです。実務経験がなくても、部活動やアルバイトなどのエピソードをこの型に当てはめることで、行動特性や再現性のある強みを具体的に伝えやすくなります。
| 要素 | 意味 | 書くときのポイント |
|---|---|---|
| S(Situation) | 状況 | いつ、どこで、どんな立場だったかを簡潔に説明する |
| T(Task) | 課題・目標 | そのとき自分が向き合っていた課題や、達成したかった目標を示す |
| A(Action) | 行動 | 課題に対して自分がとった具体的な行動を書く(「みんなで頑張った」ではなく自分の役割を明確にする) |
| R(Result) | 結果 | 行動の結果どうなったか、そこから何を学んだかをまとめる |
STARメソッドを使った志望動機・自己PR例
たとえば、部活動の経験を接客業の志望動機に活かす場合、以下のように要素ごとに書き出してから文章にまとめると整理しやすくなります。
| 要素 | 記入例 |
|---|---|
| S(状況) | バレーボール部で副部長を務め、部員間の連携がうまくいかず試合で連携ミスが続いていた |
| T(課題) | チーム内のコミュニケーション不足を改善し、練習の質を上げること |
| A(行動) | 練習後に部員一人ひとりへ声をかけて意見を聞き、練習メニューに全員の意見を反映する場を設けた |
| R(結果) | 連携ミスが減り、チーム内の会話も増えて、次の大会では目標としていたベスト8に進出できた |
これを志望動機の文章に落とし込むと、次のような形になります。
高校ではバレーボール部の副部長を務め、部員間の連携不足という課題に対して、一人ひとりの意見を聞く場を設けることでチームの一体感を高めてきました。
この経験で身につけた、周囲の意見を引き出しながら課題を解決していく姿勢を、貴社の接客業務でも活かしていきたいと考えています。
上記はあくまで一例です。エピソードの内容や結果は、実際に自分が経験したことをもとに、正直に書くことが前提になります。
応募する職種に合わせて、製造・接客・事務など具体的な業務内容と結びつけて説明すると、より伝わりやすい内容になります。
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職種別の志望動機例文を、もっとまとめて確認したい方もいるかもしれません。
「志望動機の書き方【高校生向け】|就職・進学・バイト例文20選」の記事では、就職・進学・アルバイトのシーン別にすぐ使える例文を紹介します。
6.履歴書の提出前に確認したいマナー

内容が整っていても、形式的なマナー違反があると選考でマイナスに評価される可能性があります。
履歴書の提出前に以下の点を確認しておきましょう。
- 黒インクの消せないボールペンを使用し、修正液・修正テープは使わない(書き損じた場合は書き直すのが基本)
- 空欄を残さず、該当がない項目には「なし」「特になし」と記載する
- 本人希望記入欄は、特に希望がなければ「貴社の規定に従います」と記載するのが一般的
- 郵送時は封筒の宛名に「様」または「御中」を正しく使い分ける
7.よくある質問

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高卒であることは、就職・転職で不利になりますか?
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学歴だけで合否が決まるわけではなく、意欲やコミュニケーション能力、誠実さといった要素を重視する企業もあるとされています。
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アルバイト経験しかない場合でも、正社員として採用されますか?
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アルバイト経験しかない場合でも、そこで得た実務経験やスキルを自己PRとして具体的に伝えることで、評価につながる可能性はあります。
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早生まれの場合、入学・卒業年はどう計算すればよいですか?
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1月1日〜4月1日生まれの場合、学年の基準となる年と入学・卒業の年が1年前後することがあります。学歴欄を書く前に、卒業証書や在学証明書などで実際の入学・卒業年月を確認し、履歴書全体で使う年号(西暦または和暦)に統一して記載すると、計算違いを防ぎやすくなります。
8.自信を持って提出できる履歴書に仕上げよう

高卒者の履歴書は、大卒者とは異なるいくつかの基本ルールを押さえておくことで、形式面での不安を減らせます。
- 学歴欄は中学校卒業から、学校名は省略せず正式名称で記載する
- 新卒は全国高等学校統一応募用紙、転職は市販用紙を使うのが基本
- 志望動機・自己PRは、高校生活の経験をSTARメソッドなどで整理して伝える
一つひとつ確認しながら、丁寧に仕上げていきましょう。