履歴書の写真、多くのルールに不安を感じていませんか。しかし写真は単なる証明ではなく、採用担当者にあなたの「人柄」や「仕事への姿勢」を伝える最初の自己PRです。
担当者の約7割が写真の印象を重視するというデータもあります。
この記事では、守るべき基本ルールから服装・髪型、Web提出用のデータ作成まで、採用担当者の視点を交えて解説。自信を持って提出できる、あなたの魅力が伝わる一枚を準備しましょう。
- 履歴書写真のサイズ・有効期限などの基本ルール
- 採用担当者に好印象を与える服装・髪型・メイクのポイント
- 写真館やスマホアプリでの撮影方法とデータ化の注意点
1.履歴書写真の「絶対」ルール:チェックリストで最終確認
まず、最低限守るべき基本ルールから確認しましょう。
これらのルールが守られていない場合、「社会人としての基本ができていない」というマイナスの第一印象を与えかねません。
提出前に必ずチェックしてください。

これらの基本ルールは、採用選考における重要なマナーです。履歴書写真は応募書類全体の一部であり、写真と併せて履歴書全体の公的な書き方も確認しておくと万全です。
厚生労働省が提供している以下のセミナー資料では、専門家が推奨する証明写真のポイントが具体的に解説されていますので、ぜひ一度目を通しておくことをお勧めします。
2.第一印象の科学:データで読み解く採用担当者の視点
なぜ、これほどまでに写真のルールは厳格なのでしょうか。それは、採用担当者が写真から多くの非言語情報を読み取っているからです。
ある調査では、採用担当者の約7割が「履歴書の写真が応募者の印象に影響する」と回答しています。

出典:PR TIMES 「履歴書の証明写真は選考に影響」約7割!証明写真から感じとるのは「清潔感」!約8割の採用担当者が、写真とリアルの姿にギャップを経験
採用担当者は、写真を通して以下の点を見ています。
チェック項目 | 採用担当者の考え |
---|---|
清潔感 | 髪型や服装が整っているか。ビジネスの場にふさわしいか。 |
人柄・雰囲気 | 明るく、誠実そうか。一緒に働きたいと思えるか。 |
仕事への姿勢 | ルールを守り、丁寧に準備ができる人物か。 |
写真は、応募者の価値観や仕事に対するスタンスを映し出す鏡のようなものです。
丁寧に準備された写真は、それだけで「この応募者は入社意欲が高く、仕事も丁寧に進めてくれそうだ」というポジティブなメッセージを採用担当者に送ることができるのです。
3.【男女・状況別】好印象を与える服装・髪型・メイク完全解説
ここでは、応募する雇用形態や職種別に、好印象を与える身だしなみのポイントを具体的に解説します。
正社員・転職者向け
最もフォーマルさが求められます。誠実さと即戦力として活躍できる落ち着きを伝えましょう。

髪型
男女ともに、顔がはっきりと見えるように髪を整えます。前髪が目にかからないようにし、長い髪は後ろで一つにまとめると清潔感がアップします。
公務員志望者向け
公務員には、真面目さや誠実さ、そして全体の奉仕者としての信頼感が求められます。服装や髪型は、正社員・転職者向け以上に保守的で清潔感のあるものを選びましょう。
服装
黒のリクルートスーツが最も無難です。奇抜なデザインは避け、シンプルでオーソドックスなものを選びます。
髪型
「清潔感」「規律性」が最も重要視されます。男性は短髪で耳周りをすっきりと。女性も長い髪は必ずまとめ、お辞儀をしたときに髪が顔にかからないようにしましょう。
アルバイト・パート向け
正社員ほどのフォーマルさは求められませんが、「清潔感」と「誠実さ」が重要であることに変わりはありません。応募先の業種や職場の雰囲気に合わせることが大切です。
服装
基本はスーツが無難ですが、職場の雰囲気に合わせてオフィスカジュアル(男性なら襟付きシャツ、女性ならブラウスにカーディガンなど)でも良い場合があります。
ただし、Tシャツやパーカーなどのラフすぎる服装は避けましょう。
髪色・髪型
派手すぎる髪色は避け、地毛に近い落ち着いた色が望ましいです。飲食店や接客業の場合は、特に清潔感が求められるため、髪が長い場合はまとめましょう。
▼あわせて読みたい
履歴書は、内容だけでなく「証明写真」や「作成に使用するツール」も採用担当者の印象を左右します。こちらの記事を参考に手書きとパソコン作成、それぞれのメリット・デメリットを理解し、ご自身の状況や応募先に合わせて最適な作成方法を選びましょう。
4.撮影方法の選び方:写真館 vs 証明写真機 vs スマホアプリ
それぞれの撮影方法にはメリット・デメリットがあります。あなたの状況や予算に合わせて最適なものを選びましょう。
▼あわせて読みたい
スマホでの撮影は手軽ですが、適切な写真サイズやデータ形式、印刷方法を知らないと評価を下げてしまう危険も。こちらの記事では、スマホで撮影した写真を履歴書用に適切に仕上げるための具体的な手順を詳しく解説しています。
5.Web提出・データ化の完全ガイド
近年、Webエントリーで写真データの提出を求める企業が増えています。データ化する際の注意点をまとめました。

項目 | 条件 |
---|---|
データ形式 | 一般的には「JPEG」または「PNG」形式が指定されます。 |
ファイルサイズ | 多くの企業が「2MB以内」など、上限を指定しています。サイズが大きい場合は、画像編集ソフトやWebツールで圧縮しましょう。 |
ピクセル数 | 一般的に「縦560px × 横420px」または「縦600px × 横450px」程度が推奨されます。これは、一般的な写真サイズ(縦4cm×横3cm)の比率(4:3)に基づいています。企業からの指定がある場合は、必ずそれに従ってください。 |
データの入手方法 | 写真館で撮影すれば、多くの場合オプションでデータをもらうことができます。証明写真機にも、データをダウンロードできる機能が付いた機種が増えています。 |
6.履歴書用写真についてよくある質問(FAQ)
写真のサイズやメガネの着用、画像の加工など、履歴書写真には細かいけれど重要な疑問がたくさんあります。ここでは、そうした多くの方が悩みがちな「よくある質問」にQ&A形式で具体的にお答えします。
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写真のサイズが指定と少しだけ違うのですが、大丈夫ですか?
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厳密には指定サイズに合わせるべきです。数ミリの誤差であれば、履歴書の写真貼付欄の枠線に合わせて丁寧にカットすることで調整できる場合もありますが、採用担当者によっては「細部への配慮が欠けている」と判断する可能性もあります。できる限り規定のサイズを用意しましょう。
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メガネはかけたままでも良いですか?
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A2. 普段からメガネを使用している場合は、かけたまま撮影して問題ありません。ただし、撮影時に光が反射してレンズが光ってしまわないように注意が必要です。写真館であれば、プロが調整してくれます。
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少しでも良く見せたいので、画像を加工しても良いですか?
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A3. ニキビや目の下のクマなどを少し消す程度であれば問題ありませんが、輪郭を変えたり、目鼻のパーツを大きくしたりするなど、本人との印象が大きく変わる過度な加工は絶対にやめましょう。入社後に「写真と実物が違いすぎる」というトラブルの原因になります。
7.自信を持って次の一歩へ!最高の写真で想いを伝えよう
履歴書の写真は、第一印象を決める重要な一枚です。
単なる証明写真と捉えず、「最初の自己PRの場」と意識して丁寧に準備することが、採用担当者に良い印象を与え、成功へと繋がる鍵となります。
この記事で解説した基本ルールや身だしなみのポイントを押さえ、自信を持って選考に臨める最高の写真を用意してください。