Webデザイナーへの転職を考えたとき、多くの方が悩むのが「志望動機」です。
「何を書けばいいか分からない」「未経験でも大丈夫だろうか」と不安に感じるかもしれません。
志望動機は、自身の熱意とスキルを企業に伝えるための大切な書類です。
この記事では、Webデザイナーの仕事内容の確認から、採用担当者の視点、具体的な作成ステップまで、例文をまじえて解説します。
- Webデザイナーの志望動機で採用担当者が見ている評価ポイント
- 自己分析から文章化まで、志望動機を作成する具体的な5ステップ
- 未経験者・経験者別の志望動機例文と、避けるべきNG例
1.そもそもWebデザイナーとは? 仕事内容と適性を再確認

志望動機を作成する前に、まずはWebデザイナーという職業についての理解を深めておきましょう。
Webデザイナーの主な仕事内容
Webデザイナーの主な仕事は、Webサイトのデザインを行うことです。
具体的には、お客様(クライアント)の要望を聞き、サイトの見た目や使いやすさを設計します。
また、コーディング(Webサイトを構築するプログラミング言語を書くこと)まで担当することもあります。
Webデザイナーに求められる適性・スキル
Webデザイナーにおいて、デザインツール(PhotoshopやIllustratorなど)を扱う技術的なスキルは、もちろん重要です。
加えて、お客様の要望を正しく理解し形にするための「コミュニケーション能力」や、Web業界の新しい技術やトレンドを自主的に学び続ける「好奇心」や「学習意欲」も求められます。
また、Webデザイナー関連の国家資格として「ウェブデザイン技能士」(1級~3級)があります。
こうした資格取得を目指すことも、スキルの客観的な証明につながります。
▼あわせて読みたい
転職に向けて資格取得を検討している方は、業界別のおすすめ資格と後悔しない選び方を解説した記事もあわせてご覧ください。スキルアップの参考になります。
Webデザイナーの将来性と需要
AIの進化によって「仕事がなくなるのでは?」と心配される声も聞かれますが、IT業界全体としては人材が不足している状況です。経済産業省のレポートによれば、IT人材は2030年に最大で約79万人不足すると予測されています。
特に、単にデザインができるだけでなく、利用者の視点に立って「なぜこのデザインなのか」を論理的に考え、使いやすさを設計できるデザイナーの需要は今後も続くと考えられています。
また、dodaの平均年収ランキング調査(2024年)によると、Webデザイナーの平均年収は約380万円です。全職種の平均より低いものの、年収700万円以上の人も一定数存在します。
参考|doda:Webデザイナーの平均年収はいくら?給料アップを目指す方法や転職事例も解説
2.採用担当者はここを見ている! Webデザイナーの志望動機の評価ポイント

応募書類を受け取った採用担当者は、志望動機のどこを重点的に見ているのでしょうか。
評価されるポイントは大きく分けて3つあります。
1.Webデザイナーになりたい熱意と理由
特に未経験者の場合、「なぜ他の職種ではなく、Webデザイナーになりたいのか」という点は必ず見られます。
職業訓練校で学んだ経験や、自主的に作成したポートフォリオ(作品集)などを通じて、その熱意と理由を具体的に示すことが大切です。
2.「なぜ、うちの会社なのか」という企業研究の深さ
「Webデザイナーになれれば、どの会社でも良い」という印象を与えてしまうと、評価は下がってしまいます。
「貴社の〇〇という制作実績に感銘を受けた」「〇〇という企業理念に共感した」など、その企業でなければならない理由を明確に伝える必要があります。
そのためには、徹底した企業研究が不可欠です。
3.入社後にどう貢献してくれるか(将来性)

企業は、「この人が入社したら、どのように活躍してくれるか」という視点で志望動機を読みます。
経験者は即戦力として、未経験者は将来の可能性(ポテンシャル)として、自身が持つスキルや強みが、その会社でどう役立つのかを具体的に提示することが求められます。
3.Webデザイナーの志望動機を作成する具体的な5ステップ
Webデザイナー志望動機作成 5ステップ
採用担当者に響くロジカルな構成法
自己分析
「強み」と「やりたいこと」を明確にする
企業研究
徹底リサーチで求める像を把握
接点発見
Will-Can-Mustの
重なりを見つける
エピソード
STARメソッドで具体的に整理
文章化
論理的な構成で
完成させる
「何から手をつければいいか分からない」という場合は、この5つのステップに沿って進めてみてください。論理的な作成手順です。
ステップ1:自己分析で「強み」と「やりたいこと」を明確にする
まずは自分自身の「棚卸し」から始めます。
これまでの経験を振り返り、何にやりがいを感じ(やりたいこと=Will)、何が得意だったか(強み=Can)を書き出してみましょう。
▼あわせて読みたい
自己分析のやり方に迷っている方は、具体的な5ステップで「やりたいこと」を見つける方法を解説した記事も参考にしてください。強みの棚卸しにも役立ちます。
ステップ2:徹底した企業研究で「求められること」を把握する
次に応募先企業を研究します。
企業の公式Webサイトや求人票を隅々まで読み込み、企業がどんな人材を「求めているか(Must)」を深く理解します。
ステップ3:「Will-Can-Must」の重なりを見つける
「Will-Can-Must」のフレームワーク
Will
(やりたいこと)
Can
(できること)
Must
(求められること)
キャリアデザインには「Will-Can-Must」というフレームワークがあります。
ステップ1で見つけた自身の「Will(やりたいこと)」「Can(できること)」と、ステップ2で把握した企業からの「Must(求められること)」の3つが重なる部分こそが、説得力のある志望動機の中核となります。
ステップ4:具体的なエピソードを「STARメソッド」で整理する
STARメソッド
効果的なエピソードを構成する4つの要素
Situation(状況)
どういう状況でしたか? 背景や舞台設定を明確にします。
Task(課題)
どのような目標や課題がありましたか? 解決すべき点を示します。
Action(行動)
どのような行動を起こしましたか? あなた自身の工夫を伝えます。
Result(結果)
その結果どのような結果になりましたか? 数値や客観的な変化を示します。
Point: 「Action」に最もボリュームを割くことで、強みがより伝わりやすくなります。
志望動機に説得力を持たせるには、具体的なエピソードが欠かせません。
その際、「STARメソッド」というフレームワークが役立ちます。
これは「Situation(状況)」「Task(課題)」「Action(行動)」「Result(結果)」の頭文字を取ったもので、過去の経験を論理的に整理するのに適しています。
実際にどんな行動を起こしたか、それによって何が得られたかを明確に示すことで、現状の課題に対して自ら働きかけ、成功する力があることを表現できます。
ステップ5:論理的な構成で文章化する
整理した内容を、伝わりやすい順序で文章にまとめます。
論理的な構成で文章化する
Step 1
結論
なぜ貴社を志望したのか
Step 2
根拠
Will-Can-Must / STAR
Step 3
結論
入社後の貢献イメージ
一般的には、「結論(なぜ貴社を志望したのか) → 根拠(Will-Can-MustやSTARメソッドで整理したエピソード) → 結論(入社後にどう貢献できるか)」という構成が論理的で伝わりやすいでしょう。
4.【状況別】Webデザイナーの志望動機 例文集

ここでは、未経験者と経験者、それぞれの状況に合わせた志望動機の例文をご紹介します。
【未経験者】熱意とポータブルスキルをアピールする例文
【例文】

前職では営業事務として、Excelマクロの作成による業務効率化や、社内向けマニュアルの作成を担当してまいりました。その中で、情報を受け取る相手の視点に立ち、どうすれば分かりやすく伝わるかを工夫することにやりがいを感じていました。
Webデザインの学習を始めてからは、論理的な情報設計と視覚的な分かりやすさを両立させる点に惹かれ、職業訓練校で半年間スキルを習得しました。
貴社の「デザインの力でクライアントの課題を解決する」という理念に深く共感しており、前職で培った「相手の意図を汲み取る力」と学習したデザインスキルを活かし、一日も早く貴社の戦力となれるよう貢献したいと考え、志望いたしました。
ポイント
未経験の場合、
- スキル不足を補う「学習意欲」
- 前職で培った「ポータブルスキル」(持ち運び可能なスキル、例:課題解決力や調整力)
の2つを、Webデザイナーの仕事でどう活かせるかを具体的に示すことが鍵となります。
【経験者】即戦力性と貢献意欲をアピールする例文
【例文】

現職ではWebデザイナーとして3年間、主にECサイトのデザイン・コーディングを担当してまいりました。
特に、ABテストを繰り返しながらUI/UX(サイトの使いやすさ)を改善し、購入率を前年比15%向上させた経験は、自身の強みであると考えております。
貴社が手掛ける大規模なコーポレートサイトの制作実績に以前から注目しておりました。特に〇〇(具体的な案件名)における、企業のブランドイメージを的確に表現するデザイン力に感銘を受けております。
現職で培ったUI/UX改善のノウハウとコーディングスキルを活かし、貴社のクライアントが抱える課題に対し、より高いレベルでの解決に貢献できると確信し、志望いたしました。
ポイント
経験者の場合、過去の実績を具体的に(可能であれば数値を用いて)示し、そのスキルを応募先企業でどのように発揮して「即戦力」として貢献できるかを、明確に伝えることが重要です。
5.これは避けたい! Webデザイナーの志望動機NG例

最後に、志望動機として避けるべきNG例を3つ解説します。
NG例1:「貴社で勉強したい」という受け身の姿勢
「勉強したい」「学ばせていただきたい」という表現は、一見すると熱心に聞こえますが、企業側からは「受け身だ」と捉えられがちです。
学習意欲を伝える場合でも、「学んだスキルを活かして、このように貢献したい」という能動的な姿勢を示すことが大切です。
NG例2:「在宅勤務ができるから」など待遇面が中心
在宅勤務や給与、福利厚生といった待遇面は、働く上で重要な要素です。
しかし、それを志望動機の「中心」に据えるのは避けるべきです。
「仕事内容そのものへの興味」や「企業への貢献意欲」をまず伝え、待遇面は面接の「逆質問」などで確認するのが適切な順序です。
NG例3:どの企業にも当てはまる曖昧な内容
「貴社の将来性に惹かれた」「Webデザイナーとして成長したい」といった内容は、どの企業にも当てはまるため、企業研究が不足していると判断されてしまいます。
「なぜ、他の会社ではなく、その会社なのか」という点を、自身の言葉で具体的に示すことが不可欠です。
▼あわせて読みたい
志望動機のNG表現をどう言い換えればよいか悩んでいる方は、NGをOKに変える論理構成を例文付きで解説した記事も参考にしてください。
6.自己分析と企業研究で強みをアピールしよう

Webデザイナーの志望動機は、単なる作文ではなく、「自己分析」と「企業研究」に基づいた論理的なプレゼンテーションです。
自身の「やりたいこと(Will)」、培ってきた「強み(Can)」、そして企業が「求めること(Must)」の3つを丁寧に見つけ出し、それらが重なるポイントをアピールすることが成功の鍵となります。
この記事で紹介した5つのステップを参考に、ご自身の経験と熱意が伝わる志望動機を作成してください。
▼あわせて読みたい
志望動機の準備ができたら、面接対策も進めておきましょう。面接でよく聞かれる質問50選と回答例文を紹介した記事で、本番に備えてください。