一般事務の志望動機の書き方!未経験でも受かるテクニックを解説の画像

一般事務の志望動機の書き方!未経験でも受かるテクニックを解説

「一般事務職に転職して、安定した働き方を手に入れたい」
「でも、志望動機を書こうとしても、『楽がしたいだけ』と思われそうで筆が止まってしまう」

そんな不安を抱えている求職者は少なくありません。

実は、一般事務の有効求人倍率は非常に低く、1人の採用枠に多くの応募者が殺到する「狭き門」です。

だからこそ、「家から近いから」「残業が少なそうだから」といった理由だけでは、書類選考を通過することは難しいのが現実です。

しかし、諦める必要はありません。たとえ未経験であっても、これまでの経験(接客、営業、現場作業など)を「事務職で求められる能力」に正しく「翻訳」して伝えることができれば、採用担当者の評価は大きく変わります。

この記事では、人事の視点だけでなく、キャリア支援と法務の実務的かつ法的な観点から、競争率の高い一般事務の内定を目指すための戦略的な志望動機の書き方を解説します。

この記事を読んでわかること
  • 異職種の経験を事務スキルに変える「翻訳」テクニック
  • 合格率を高める構成「C-E-A-C」と具体的な志望動機例文
  • ブラック企業を回避するための求人票の法的チェックポイント

1.なぜ「一般事務」はこれほど難しいのか?採用担当者の視点

まずは採用側の視点を理解することが重要です。なぜ一般事務の転職は難しいと言われるのでしょうか。

また、採用担当者は応募者のどこを見ているのでしょうか。

一般事務は「誰でもできる」は大間違い!求められる実務能力

多くの人が抱く「事務職=座ってできる簡単な仕事」というイメージは、誤解といえます。

厚生労働省の定義において、一般事務は「指示を正確に理解し、実行する力」や「組織全体の運営を支える守りの視点」が求められる専門的な業務とされています。

しかし、会社にとって事務職は、直接利益を生まない部門(コストセンター)と見なされがちです。

だからこそ、採用担当者は「この人を雇うことで、どれだけ組織の効率が上がり、他の社員が働きやすくなるか」という費用対効果をシビアに見ています。

参考:厚生労働省編職業分類(事務的職業)

一般事務の採用担当者が見抜く「逃げの転職」

「立ち仕事が辛いから」「営業ノルマから逃げたいから」

こうした「今の環境から逃げたい」というネガティブな本音は、どんなに綺麗な言葉で飾っても、志望動機の端々から伝わってしまう可能性があります。

採用担当者が探しているのは、「楽をしたい人」ではなく、「会社を支えたい人」です。

そのため、「なぜ事務なのか」だけでなく、なぜ(他の会社ではなく)うちの会社なのかという問いに、明確に答えられる準備が必要です。

2.異職種の経験を一般事務で武器に変える!スキルの「翻訳」テクニック

「事務職としてのアピールポイントがない」と悲観する必要はありません。

これまでの経験は、言葉を変えるだけで、事務職にとって魅力的な「ポータブルスキル(持ち運び可能な能力)」としてアピールできます。

以下のような「変換(翻訳)」を意識して、自身の経験の棚卸しを行うことが有効です。

接客・販売職の場合

【Before】お客様と楽しく話すのが得意

【After】相手の意図を汲み取る「察知能力」と「ホスピタリティ
事務職は、社内の人からの依頼を受けることが多い仕事です。「言われる前に資料を準備しておく」といった気配りは、接客業で培った大きな武器になります。

営業職の場合

【Before】数字目標を追うのが得意

【After】「コスト感覚」と「目標達成意識
「事務作業の効率化を通じて、経費を削減する」「営業担当が売ることに集中できる環境を作る」といった視点は、元営業職だからこそ語れる強力なアピールになります。

製造・現場職の場合

【Before】単純作業を繰り返すのが得意

【After】ミスを許さない「正確性」と「集中力
事務職において、入力ミスや計算間違いは致命的です。決められた手順を遵守し、正確に業務を遂行する力は、事務職の最も基本的かつ重要な適性です。

3.一般事務の志望動機作成で説得力を高める「C-E-A-C(シーク)」フレームワークとは

一般事務の志望動機作成で説得力を高める「C-E-A-C(シーク)」フレームワークとは

自分の強みが見つかったら、それを論理的な文章に組み立てましょう。

ここでは、単なる結論先行(PREP法)よりもさらに説得力を高める、独自のC-E-A-C(シーク)フレームワークをご紹介します。

志望動機の構成の4ステップ

  • C (Conclusion / 核心となる動機)
    「なぜ事務か」×「なぜこの会社か」を掛け合わせた結論を最初に伝えます。
  • E (Episode / 根拠となる経験
    過去の経験の中で、事務適性(正確性、調整力など)を発揮した具体的なエピソードを、できるだけ数字を交えて語ります。
  • A(Analysis / 企業への貢献分析)
    その経験が、応募先企業のどの業務や課題解決に役立つかを分析し、接続します。「貴社の〇〇という業務で活かせます」と明言します。
  • C (Commitment / 決意とビジョン
    入社後の具体的な行動や、長く働き続けたいという意思(定着性)を示して結びます。

この順番で書くことで、採用担当者は「この人は自社のことをよく理解しており、即戦力として活躍してくれそうだ」というイメージを持ちやすくなります。

4.【状況別】そのまま使える!合格志望動機の例文集

それでは、C-E-A-Cフレームワークを使った具体的な改善例(Before/After)を見ていきましょう。

ケース1:アパレル販売員から一般事務へ(26歳・女性)

【よくあるNG例】

「以前はアパレル販売員をしていました。
お客様と話すのは好きですが、将来を考えて安定した事務職になりたいと思いました。
PCスキルは現在学習中であり、入社後も勉強を続けます。
コツコツ作業は得意なので、御社で頑張りたいです。」

「安定したい」「勉強します」は受動的で、企業への貢献が見えません。

【評価につながる改善例】

●Conclusion
顧客満足を第一に掲げる貴社の管理部門にて、販売職で培った「先読みのサポート力」を活かし、組織全体の生産性向上に貢献したいと考え志望いたしました。
Episode
前職では接客と並行して在庫管理を担当しておりました。
手書きだった管理表をExcelに変更し、入力時間を1日30分短縮した経験から、業務フローの改善を通じて店舗運営を支えることに大きなやりがいを感じました。
Analysis
貴社は現在、社内DXを推進されていると伺っております。
私の「現場の課題を見つけ、ツールを用いて改善する」という姿勢は、事務部門の効率化に寄与できると確信しております。
Commitment
入社後は、現在学習中のMOS資格の知識を実務に落とし込み、早期に戦力となれるよう尽力いたします。

ケース2:営業職から一般事務へ(29歳・男性)

【よくあるNG例】

「前職の営業では、毎月の厳しいノルマに追われる生活に疲れてしまいました。
もともとサポート役の方が向いていると感じており、残業も少なめで安定して働ける御社の事務職を志望しました。
真面目に取り組む姿勢には自信があります。」

前職への不満(ネガティブな理由)が中心になっています。「ノルマから逃げたいから事務」という動機は、「嫌なことがあればまた辞めるのでは?」という懸念を抱かせます 。

【評価につながる改善例】

Conclusion
貴社の「少数精鋭で高収益を目指す」という経営方針に共感し、営業現場を知る私だからこそできる「攻めの事務」を実践したいと考え、志望いたしました。
Episode
前職の法人営業では、チーム内の資料作成フローの統一化を主導しました。
テンプレート化によってチーム全体の事務作業時間を月間20時間削減し、営業活動への注力時間を創出しました。
Analysis
事務職は単なる処理代行ではなく、営業部門のパフォーマンスを最大化するための基盤であるべきだと考えています。
貴社においても、営業担当者が顧客に向き合う時間を最大化するための能動的なサポートを行います。
Commitment
正確な事務処理は当然の前提として、全体最適の視点を持って業務改善を提案し続けていく所存です。

ケース3:新卒・第二新卒(ポテンシャル採用)

【よくあるNG例】

「貴社は研修制度が充実しており、未経験からでもスキルアップできる環境に惹かれました。
入社後は先輩方に仕事を教わりながら、社会人としてのマナーやPCスキルを一から学びたいと思っています。
持ち前の明るさを活かして、職場の雰囲気を良くしていきたいです。」

「教えてもらう」という受け身の姿勢(テイカー)が強く出ています。企業は学校ではありません。また、「明るさ」のような抽象的なアピールではなく、具体的なエピソードが必要です。

【評価につながる改善例】

Conclusion
貴社の「誠実な対応で社会の信頼に応える」という理念に強く惹かれ、私の強みである「正確性へのこだわり」を活かして貢献したいと考え志望いたしました。
Episode
大学時代のサークルで会計係を務めた際、Excelを用いた出納帳を新たに作成し、領収書の提出ルールを厳格化しました。
その結果、毎年発生していた使途不明金をゼロにすることができました
地味な作業であっても、細部をおろそかにしない姿勢が組織の信頼に直結することを学びました。
Analysis
一般事務職においても、1つの数字のミスが大きな信用問題に発展する可能性があります。
私はこの「正確性への執着心」を武器に、貴社の業務を確実に遂行します。
Commitment
未経験ではありますが、持ち前の粘り強さで業務を吸収し、信頼される社員として成長していきます。

5.絶対に避けるべき一般事務の「NG志望動機」とリカバリー策

絶対に避けるべき「NG志望動機」とリカバリー策

どれほど良い経験を持っていても、たった一言のNGワードで不採用になることがあります。

▼あわせて読みたい

志望動機でNGと判断される本質的な理由を知りたい方へ。言葉選びではなく、論理構成の観点から採用担当者が評価するポイントを詳しく解説しています。

志望動機のNGは「言葉」より「論理」|NGをOKにする例文解説
志望動機のNGは「言葉」より「論理」|NGをOKにする例文解説
この記事では、採用担当者がなぜNGと判断するのか、その背景にある「論理の欠陥」に焦点を当てます。
そして、採用担当者が本当に知りたい意図を理解し、自身の経験に基づいた「伝わる」志望動機を構築する方法を解説します。
https://riretsuku.jp/media/contents/no-reason-for-applying/

「勉強させてほしい」は禁句

会社は学校ではありません。給料をもらいながら教えてもらおうという「受け身の姿勢(Taker)」は敬遠されます。

自ら学び、貢献する」という「Give」の姿勢を示すことが求められます

【リカバリー策:学習の成果を「貢献」につなげる】

「勉強したい」で止めるのではなく、「現在〇〇を勉強しており、入社後すぐに△△業務で貢献します」と言い切る形に変換します。

【具体例】
「現在、入社に向けてMOS資格の学習を進めており、Excelの関数を用いた集計業務であれば、即座に対応可能です」

「福利厚生・条件」を強調しすぎる

「残業が少ない点に惹かれました」「育休制度が整っているため」といった理由は、働く本人にとっては重要ですが、企業にとっては採用するメリットになりません。

これらは心の中に留め、面接では「長く働ける環境だからこそ、腰を据えてスキルを高めたい」といったポジティブな表現に変換しましょう

【リカバリー策:「定着性」と「成果」のアピールに変換】

条件が良いことを、「長く働き続け、会社に利益を返し続けられる理由」として語ります。

【具体例】
「オンとオフの切り替えが明確な貴社の環境でこそ、限られた時間内で最大の成果を出すという私の強みが活かせると考えました。」

AIで作った文章をそのまま使う

最近はChatGPTなどで志望動機を作る人も増えていますが、AIが書いた文章は「当たり障りのない、どこにでもありそうな内容」になりがちです。

AIを使うこと自体は問題ありませんが、出力された文章に自分だけの具体的なエピソード(数字や固有名詞)を必ず書き足し、自分の言葉でリライトすることが不可欠です。

【リカバリー策:数字と固有名詞で「魂」を吹き込む】

AIが生成した骨組みに対し、応募者本人のみが知る「具体的な事実」を肉付けします。

【具体例】
「前職では業務改善に取り組み、効率化を達成しました」(AIが書きがちな文章)

・「前職では『在庫管理システム』の導入プロジェクトに参加し、誤出荷率を『3%から0.1%』に削減しました」(あなただけの事実)

▼あわせて読みたい

AIツールを賢く活用して志望動機を作成したい方へ。単なる自動生成ではなく、採用担当者に響く文章を作るための戦略的な使い方を紹介しています。

志望動機作成ツール比較10選|AIで人事に響く文章を作る戦略
志望動機作成ツール比較10選|AIで人事に響く文章を作る戦略
この記事では、単なるツール紹介に終わらず、AIを自己分析を深める「思考のパートナー」として戦略的に活用する方法を解説します。
https://riretsuku.jp/media/contents/choice-motive-making-tool/

6.入社後に後悔しないために。一般事務の求人を法的な視点でチェックするポイント

入社後に後悔しないために。一般事務の求人を法的な視点でチェックするポイント

最後に、せっかく内定をもらっても「ブラック企業だった…」とならないよう、応募の段階でチェックしておくべきポイントを、専門的な視点でお伝えします。

求人票の「固定残業代」を見る

「月給25万円(固定残業代45時間分を含む)」といった記載がある場合、それは「月45時間分の時間外労働に対する割増賃金があらかじめ定額で支払われている」という意味です。

45時間は、実際の残業時間に関わらず一定額の手当が支払われる仕組みですが、それだけの残業が発生する可能性があるということです。

自分の希望する働き方と合っているか、慎重に確認する必要があります。

「事務職」という名前の「何でも屋」ではないか

中小企業の中には、事務職という名目で、営業のノルマを持たされたり、清掃や雑務全般を一人で任されたりするケースもあります。

面接の逆質問で「1日の具体的な業務スケジュール」や「所属するチームの人数」を聞くことで、入社後のギャップを防ぐことができます。

7.一般事務を目指す自分だけのストーリーを志望動機で語って内定を勝ち取ろう

一般事務への転職は決して簡単ではありませんが、「スキルの翻訳」と「正しい伝え方」を知っていれば、過度に懸念する必要はありません。

大切なのは、「事務職=誰でもできる仕事」という思い込みを捨て、「組織を支える実務担当者」としての自覚を持って応募書類に向き合うことです。

これまでの頑張りは、決して無駄にはなりません。自信を持って、志望動機を作成してください。

履歴書・職務経歴書の作成なら
『リレツク』

リレツクはスマホでかんたんに履歴書・職務経歴書が作成できるサービスです!会員登録不要で気軽に作成することが可能なので、ぜひご活用ください。