領域別実習に国家試験対策、そして就職活動。看護学生にとって、今はまさに息つく暇もない時期でしょう。
「志望動機が書けない」
「本当は『給料が良いから』だけど、正直に書いたら落ちる気がする」
このように悩んで手が止まってしまうのは、決して珍しいことではありません。多くの学生が「自分の本音」と「求められる立派な建前」のギャップに苦しんでいます。
しかし、その「本音」こそが、長く働き続けるための大切な要素なのです。重要なのは、それを「採用担当者に伝わる言葉」に翻訳することです。
この記事では、採用担当者の心理やキャリア形成の理論に基づき、本音を「採用担当者が唸る志望動機」に変えるための具体的なテクニックを解説します。
そのまま使える30の例文と詳細な解説を活用し、自信を持って就活に挑むための準備を始めましょう。
- 採用担当者が志望動機でチェックしている「3つの視点」と、早期離職を懸念する心理
- 「給料が良い」「休みが多い」という本音を、貢献意欲に変換するロジックと具体的な言い回し
- 【施設別・状況別】そのまま使える志望動機例文30選と、履歴書・面接でのNGマナー
1.なぜ「志望動機」で悩むのか?採用担当者の視点を知る
志望動機が書けない最大の原因は、「相手(採用担当者)が何を求めているか」が具体的にイメージできていないことにあります。
相手の視点を知ることで、書くべき内容は自然と定まってきます。
採用担当者が見ている3つのポイント
採用担当者が見る3点
定着性
すぐに辞めないか?
長く働いてくれるか?
熱意
なぜ「当院」なのか?
志望度は高いか?
人柄
一緒に働きたいか?
組織に馴染めるか?
採用担当者、特に看護部長や人事責任者は、数多くの応募書類の中で以下の3点を重点的にチェックしています。
定着性(すぐに辞めないか?)
看護師の採用と育成には多大なコストがかかります。労務管理の視点からも、早期離職は組織にとって大きなリスクです。
そのため、「嫌なことがあるとすぐに逃げ出さないか」「キャリアビジョンが当院の環境と合致しているか」を厳しく見ています。
熱意(なぜ「当院」なのか?)
「家から近いから」「給料が良いから」だけでは、「条件が同じなら他でもいいのでは?」と思われてしまいます。
その病院ならではの特徴(理念、教育体制、地域での役割など)をどれだけ調べているかが問われます。
人柄(一緒に働きたいと思えるか?)
医療はチームプレイです。完璧なスキルよりも、誠実さ、コミュニケーション能力、そして「患者さんに寄り添う看護観」を持っているかが重視されます。
「立派な動機」でなくていい!心理的ブロックを外そう
「ナイチンゲールのような崇高な精神をアピールしなければならない」と思い込んでいませんか?
このような「認知の歪み(極端な思い込み)」は、自分自身を苦しめ、文章をありきたりなものにしてしまいます。
実際の採用現場では、借りてきたような美辞麗句よりも、「等身大の言葉」で語られる看護観の方が、はるかに心に響きます。まずは「立派なことを書こう」というプレッシャーを手放すことが重要です。
【データで見る】みんなの「本音」は待遇重視
病院選びで譲れない項目
「給料や休日を重視するのは不誠実だ」と罪悪感を持つ必要はありません。
2027年卒の看護学生を対象とした調査によると、病院選びで譲れない項目として「給与」が69.1%、「勤務地」が64.9%という結果が出ています。
多くの学生が待遇を重視しているのが現実です。大切なのは、その本音を隠すことではなく、「待遇が良いからこそ、長く安心して働き、貴院に貢献できる」というポジティブな論理(ロジック)に変換して伝える技術です。
参考:マイナビ看護学生|2027年卒 看護学生就職活動意識調査
2.志望動機作成の準備「3ステップ・ワーク」
志望動機作成の準備「3ステップ・ワーク」
ステップ1
自己分析
(過去・現在)
ステップ2
病院研究
(相手を知る)
ステップ3
マッチング
(接点を見つける)
いきなり文章を書き始めるのは、設計図なしで家を建てるようなものです。以下の3ステップで素材を集めれば、志望動機は8割完成したも同然です。
ステップ1:自己分析(過去・現在)
まずは自分自身の棚卸しです。以下の問いに対する答えを書き出してみましょう。
- きっかけ:なぜ看護師になろうと思ったのか?(原体験)
- エピソード:実習で心に残った患者さんとの関わりや、失敗から学んだことは?
- 強み・弱み:自身の長所(粘り強さ、観察力など)は何か?
特に「弱み」や「失敗体験」は、それをどう乗り越えたかというプロセスを加えることで、学習能力や課題解決能力の証明になります。
ステップ2:病院研究(相手を知る)
次に、応募先病院の情報を集めます。ホームページの「理念」や「看護部長の挨拶」はもちろんですが、以下の視点を持つと他の学生と差別化できます。
- 地域医療構想における役割:その病院は「急性期(救急)」「回復期(リハビリ)」「慢性期」「在宅」のどこを担っているか?
- 教育体制:新人教育プログラムや、認定看護師などの資格取得支援はあるか?
ステップ3:マッチング(接点を見つける)
(Will)
(Must)
志望動機
最後に、自分の「やりたい看護(Will)」と、病院が「求めている人材(Must)」が重なる部分を見つけます。
例えば、「患者さんとじっくり関わりたい(Will)」×「慢性期で在宅復帰を支援する病院(Must)」=「患者さんの生活背景まで見据えた退院支援がしたい」という強力な志望動機が生まれます。
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新卒の志望動機作成について、より詳しい手法とPREP法を用いた構成テクニックを知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。業界を問わず応用できる普遍的なフレームワークを解説しています。
3.【核心技術】「本音」を「貢献」に変える変換ロジック

ここが最も重要なパートです。「本音(待遇への要望)」を、採用担当者に響く「貢献意欲」へと変換するロジック(翻訳機)を紹介します。
変換パターンA:給料が良い・福利厚生が充実
- 本音:「奨学金を返したい」「生活を安定させたい」
- 変換ロジック:経営が安定しており、職員を大切にする環境である ⇒ 「安心して長く働き、自己研鑽に投資できる」
志望動機での表現例:
「貴院の充実した福利厚生や安定した経営基盤は、職員が安心して業務に専念できる環境であると確信いたしました。生活の基盤を整え、長く腰を据えて看護スキルを磨き続けることで、貴院の地域医療への貢献に尽力したいと考えています。」
変換パターンB:家から近い
- 本音:「通勤時間を減らしたい」「満員電車が嫌だ」
- 変換ロジック:地域に根差している ⇒ 「地域への愛着」と「緊急時の対応力」
志望動機での表現例:
「生まれ育ったこの地域に貢献したいという思いが強くあります。貴院は自宅からも近く、土地勘もあるため、災害時や緊急時の呼び出しにも迅速に対応できます。地域の一員として、患者様の生活を支える看護を実践したいです。」
変換パターンC:休みが多い・残業が少ない
- 本音:「プライベートも楽しみたい」「疲れたくない」
- 変換ロジック:ワークライフバランスが整っている ⇒ 「心身の健康維持」と「質の高い看護の継続」
志望動機での表現例:
「貴院が推進されているワークライフバランスの充実は、看護師自身が心身ともに健康であることが、質の高い看護提供の前提であるという理念の表れだと感じました。メリハリのある環境で自己研鑽と休息のバランスを保ち、常に万全の状態で患者様に向き合いたいです。」
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志望動機の作成に悩んでいる方は、AIツールを活用した効率的な作成方法も検討してみましょう。こちらの記事では、自己分析を深めながら、採用担当者に響く文章を構築するための戦略的活用法を紹介しています。
4.【状況・施設別】看護師の志望動機 例文30選

ここからは、具体的なシチュエーションや施設形態に合わせた例文を紹介します。
これらをベースに、自身のエピソード(ステップ1で出したもの)を組み込んでカスタマイズしてください。
1. 大学病院・高度急性期病院
例文1:最先端医療と教育体制への志望
「貴院を志望した理由は、特定機能病院として最先端の医療を提供しつつ、充実した新人教育体制を整えている点に魅力を感じたからです。実習では知識不足を痛感する場面が多く、確かな知識と技術の習得が不可欠だと感じました。
貴院のクリニカルラダー制度のもとでジェネラリストとしての基盤を築き、高度な医療ニーズに対応できる看護師として成長したいです。」
【解説・ポイント】
教育制度への言及は「受け身」になりがちですが、「ジェネラリストとしての基盤を築き貢献する」という能動的な姿勢を示すことで、成長意欲として評価されます。
例文2:救急医療への関心
「『断らない救急』を掲げ、地域の最後の砦として機能する貴院の姿勢に深く感銘を受けました。実習で救急搬送された患者様が回復していく姿を目の当たりにし、急性期看護の重要性を肌で感じました。
緊迫した状況でも冷静かつ迅速に行動できる看護師を目指し、貴院で経験を積みたいと考えています。」
【解説・ポイント】
病院のスローガン(「断らない救急」等)を引用することで、企業研究の深さと理念への共感をアピールできます。
例文3:チーム医療の実践
「貴院が多職種によるチーム医療を積極的に推進されている点に惹かれました。実習中、医師や薬剤師、SWと連携することで患者様のQOLが向上した経験から、チームの一員としての役割を果たしたいと強く思いました。
貴院で協調性を発揮し、質の高いチーム医療に貢献したいです。」
【解説・ポイント】
チーム医療への言及は、協調性やコミュニケーション能力のアピールに繋がります。具体的な職種名を挙げるとリアリティが増します。
2. 地域中核病院(急性期~回復期)
例文4:地域密着型の医療
「地域医療支援病院として、急性期から在宅復帰まで切れ目のない支援を行う貴院の役割に魅力を感じました。私は患者様が住み慣れた地域で自分らしく暮らすための支援がしたいと考えています。地域連携に力を入れる貴院で、退院後の生活まで見据えた看護を実践したいです。」
【解説・ポイント】
「点(治療)」ではなく「線(生活)」で患者を捉える視点は、地域医療において非常に高く評価されます。
例文5:幅広い疾患への対応
「特定の領域だけでなく、幅広い疾患や年齢層の患者様に対応できる看護師になりたいと考え、地域の中核を担う貴院を志望しました。貴院の『地域完結型医療』の理念のもと、多くの症例を通じて実践力を養い、地域の皆様に信頼される存在を目指します。」
【解説・ポイント】
ジェネラリスト志向は、多様な患者に対応する地域中核病院のニーズと合致します。
例文6:実習先としての親近感
「臨地実習の際、貴院のスタッフの方々が多忙な中でも患者様の訴えに真摯に耳を傾ける姿に感動しました。私もそのような温かい看護を実践したいと思い、志望いたしました。実習でご指導いただいた丁寧なケアを目標とし、一日も早く戦力となれるよう努力します。」
【解説・ポイント】
実習での実体験は最強の根拠です。具体的な場面や感情を盛り込むと、説得力が格段に上がります。
3. 慢性期・療養型病院
例文7:患者様との長期的な関わり
「急性期の実習で、短期間での退院により患者様との関わりが不十分だと感じることがありました。貴院のように長期療養を必要とする患者様に寄り添い、日々の変化に気づける看護がしたいと考え志望しました。一人ひとりの人生背景を尊重したケアを提供したいです。」
【解説・ポイント】
急性期との対比を用いることで、慢性期を選んだ理由(看護観)がより明確に伝わります。
例文8:高齢者看護への興味
「祖父母と暮らしていた経験から、高齢者の方とお話しすることに喜びを感じます。貴院の『生活を支える看護』という理念に共感し、医療処置だけでなく、食事や入浴などの生活援助を通じて、患者様の安楽な入院生活を支えたいと考えています。」
【解説・ポイント】
原体験(祖父母との生活)は人柄を伝える良い材料です。生活援助への意欲を示すことで、業務への理解度も示せます。
例文9:認知症ケアへの意欲
「認知症看護に関心があり、認知症ケア専門士の資格取得支援がある貴院を志望しました。実習で認知症患者様とのコミュニケーションに戸惑った経験から、専門的な知識の必要性を痛感しました。貴院で専門性を高め、患者様とご家族の不安を取り除ける看護師になりたいです。」
【解説・ポイント】
資格取得への意欲は、学習意欲とキャリアビジョンの明確さを示す好材料です。
4. 精神科病院
例文10:心のケアへの関心
「身体だけでなく、心の健康を支える精神科看護に強く惹かれています。実習において、傾聴を通じて患者様の表情が和らぐ瞬間を経験し、対話の重要性を学びました。貴院の『人権を尊重した医療』という方針のもと、患者様の心に寄り添う看護を実践したいです。」
【解説・ポイント】
精神科では「人権擁護」の視点が重要です。傾聴の成功体験を交えることで適性をアピールします。
例文11:リエゾン精神看護への憧れ
「将来は精神科認定看護師を目指しており、専門性の高いプログラムを持つ貴院を志望しました。心の不調を抱える患者様に対し、医学的根拠に基づいたケアを提供できるよう、貴院の恵まれた環境で学び続けたいと考えています。」
【解説・ポイント】
具体的な将来の目標(認定看護師)を提示することで、長期的な定着と貢献を予感させます。
5. 訪問看護ステーション・介護施設
例文12:在宅医療への挑戦
「『最期まで家で過ごしたい』という患者様の願いを叶えるため、訪問看護の道を選びました。貴院(貴ステーション)が24時間体制で地域の在宅医療を支えている点に強く惹かれました。病院実習で培った観察力を活かし、利用者様が安心して在宅生活を送れるようサポートしたいです。」
【解説・ポイント】
24時間体制等のハードな面に触れつつ意欲を示すことで、覚悟の強さをアピールできます。
例文13:介護施設での健康管理
「生活の場である施設において、利用者様の健康管理と急変時の対応を担う役割に責任とやりがいを感じ、志望しました。医療的な判断だけでなく、介護職の方々と連携し、利用者様の『その人らしい生活』を守る看護師になりたいです。」
【解説・ポイント】
介護職との連携に言及することは、施設特有のチームワークを理解している証明になります。
6. エピソード・自分らしさを強調するパターン
例文14:自身の入院経験
「幼少期に入院した際、不安で泣いていた私を優しく励ましてくれた看護師さんに憧れ、この道を志しました。貴院の小児科病棟で、当時の私のように不安を抱える子供たちやご家族に安心感を届けられる看護師になりたいです。」
【解説・ポイント】
定番ですが、過去の体験と現在の志望先(小児科)がリンクしているため、一貫性があります。
例文15:部活動での経験(体力・根性)
「中学・高校と陸上部に所属し、体力と精神力を培ってきました。看護の仕事は体力勝負の側面もあると理解しています。持ち前の粘り強さを活かし、多忙な業務の中でも笑顔を絶やさず、患者様に元気を届けられる看護師として貢献したいです。」
【解説・ポイント】
体力やストレス耐性は、現場が最も求めている要素の一つです。スポーツ経験は大きな武器になります。
例文16:アルバイト経験(接客・コミュニケーション)
「飲食店でのアルバイトリーダーの経験を通じ、状況を俯瞰して判断する力と、相手のニーズを汲み取るコミュニケーション能力を養いました。この経験は、患者様の些細な変化に気づき、多職種と連携する看護業務にも活かせると確信しており、貴院で発揮したいです。」
【解説・ポイント】
異業種の経験も「ポータブルスキル(持ち運び可能な能力)」として看護に結びつければ立派な強みになります。
7. その他の状況別パターン(Uターン・奨学金など)
例文17:Uターン就職
「大学進学で一度地元を離れましたが、改めて故郷の温かさと地域医療の重要性を感じ、Uターン就職を決意しました。地域の中核である貴院で、育ててくれた地元の方々に看護を通じて恩返しがしたいと考えています。」
【解説・ポイント】
地元への愛着は、「長く働き続けてくれるだろう」という定着への期待感を高めます。
例文18:奨学金貸与を受けている場合
「貴院の奨学金制度を利用させていただき、心より感謝申し上げます。在学中に貴院の理念や活動に触れる中で、ここで働きたいという思いが一層強くなりました。ご支援への感謝を胸に、一日も早く一人前の看護師として貢献できるよう努力いたします。」
【解説・ポイント】
制度利用への感謝と、それを「貢献」で返すという意思表示が、誠実な印象を与えます。
8. 【NG回避】短所を補うパターン
例文19:成績や実習評価に自信がない場合
「実習では要領が悪く、指導を受けることも多々ありました。しかし、その悔しさをバネに、事前学習の徹底やメモの取り方を工夫するなど、課題克服に努めてきました。貴院でもこの『粘り強く改善する姿勢』を忘れず、一つひとつの業務に誠実に取り組みたいです。」
【解説・ポイント】
失敗や短所を隠すのではなく、「改善プロセス」を示すことで、成長力をアピールできます。
例文20:人見知り・口下手な場合
「私は決して話し上手ではありませんが、その分『聞き上手』であることを心がけています。実習でも、じっくりと患者様の話に耳を傾けることで信頼関係を築くことができました。貴院でも、患者様の言葉にならない思いを汲み取る看護を実践したいです。」
【解説・ポイント】
「短所(口下手)」を「長所(聞き上手)」にリフレーミング(言い換え)する技術が光る例文です。
(その他、使いやすいフレーズ集)
例文21(理念共感):「『患者様第一』という貴院の理念が、私の目指す看護像と一致しました。」
例文22(成長意欲):「ジェネラリストとして基礎を固められる環境に魅力を感じました。」
例文23(雰囲気):「インターンシップで拝見した、スタッフの方々の活気ある姿に惹かれました。」
例文24(誠実さ):「一つひとつの業務を丁寧に行い、信頼される看護師を目指します。」
例文25(母性):「産科病棟で、新しい命の誕生とご家族の喜びに寄り添いたいです。」
例文26(緩和ケア):「その人らしさを最期まで尊重する緩和ケアに携わりたいです。」
例文27(手術室):「周術期の患者様の安全と安心を支える専門性を身につけたいです。」
例文28(透析):「慢性疾患と共に生きる患者様の生活を、長期的に支えるパートナーになりたいです。」
例文29(貢献):「貴院の一員として、地域医療の発展に貢献する覚悟です。」
例文30(結び):「以上の理由から、貴院を強く志望いたします。」
5.履歴書・ES作成と面接対策
履歴書は「公的書類」
- 修正液・テープNG
- 新しい用紙に書き直す
- 書き直し=丁寧な仕事
【黄金比】枠の8割
面接は「対話」
覚えるキーワード3点
素晴らしい志望動機ができても、書類の不備や面接でのマナー違反があれば台無しです。採用実務や労務管理の観点から、ここだけは外せないポイントを解説します。
履歴書は「公的書類」である
履歴書は、自身の経歴を証明する公的な文書としての性格を持ちます。「誤字脱字がないこと」は最低限のルールです。
修正液の使用は避けるべきです。修正液の使用は文書の改ざんを疑われるリスクや、公的な証明能力としての信頼性を損なうため、採用選考において不適切とみなされる場合が多いからです。
間違えたら新しい用紙に書き直しましょう。これが「丁寧な仕事ができる人」という証明になります。
【黄金比】文字数は枠の8割を目安に
履歴書の志望動機欄は、小さすぎず大きすぎない文字で、枠の8割程度(200~300文字)を埋めるのがベストです。
空白が多すぎると「熱意がない」と判断され、ぎっしり詰め込みすぎると「読む相手への配慮がない」と思われてしまいます。
面接は「暗記発表会」ではない
面接で最も大切なのは、履歴書を丸暗記して棒読みすることではなく、「自分の言葉で対話すること」です。
志望動機の核となるキーワード(結論・エピソード・入職後の抱負)だけを頭に入れ、その場の質問に合わせて話す練習をしましょう。
また、面接の最後にある「逆質問」では、「特にありません」と答えるのは避けましょう。「貴院で活躍されている新人看護師の方に共通する特徴はありますか?」など、意欲を示す質問を用意しておくことが重要です。
▼あわせて読みたい
履歴書とセットで提出が求められることが多い職務経歴書について、看護師向けに特化した書き方を知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。実習経験や強みの棚卸し方法を詳しく解説しています。
6.よくある質問(Q&A)と悩み解決

志望動機の作成や面接準備を進める中で、多くの学生が抱く疑問や不安について、Q&A形式で解説します。
細かな点ですが、迷いをなくし、自信を持って選考に臨むために確認しておきましょう。
-
複数の病院で同じ志望動機を使い回してもいいですか?
-
全文のコピペはNGですが、骨組みは使い回してOKです。
「看護師を目指したきっかけ」や「自分の強み(エピソード)」は、どの病院でも変わりません。変えるべきは「なぜ貴院なのか」という結びの部分です。ここだけは、各病院の特徴に合わせて書き換える必要があります。
-
病院見学に行けていませんが大丈夫でしょうか?
-
可能であれば行くべきですが、行けない場合はHPを徹底的に調べましょう。
見学に行けていない場合は、面接で「実習や学業の都合で伺えませんでしたが、貴院のホームページの〇〇という記事を拝読し…」と、しっかりリサーチしていることをアピールすればカバーできます。
7.志望動機は「看護師としての決意表明」
志望動機を書くことは、単なる就活の作業ではありません。それは、「どんな看護師になりたいか」を見つめ直し、これからのキャリアへの覚悟を決める大切なプロセスです。
「給料がいいから」「休みがほしいから」といった本音も、見方を変えれば「長く働き続けたい」「万全の状態で患者さんと向き合いたい」という姿勢の裏返しです。
本記事を参考に自信を持って、自分の言葉で思いを伝えてください。