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【例文でわかる】接客業の履歴書の書き方と強みを伝えるコツ

「人と関わることは好きだけど履歴書での表現が難しい」、「今までの仕事を“強み”として書くには?」と悩んでいませんか?

接客業の経験は、単に「人と接するのが好き」という言葉だけでは伝わりません。

日々の業務で培った「目に見えない強み」を、具体的なエピソードで「見える化」することが重要です。

この記事では、接客業の履歴書作成における基本ルールから、経験や状況別の具体的な例文、そして自身の強みを的確に伝えるためのフレームワークまで、網羅的に解説します。

この記事を読んでわかること
  • 接客業の履歴書で採用担当者が見ているポイント
  • 経験や状況別の志望動機・自己PRの具体的な例文
  • 自分の強みを言語化する「STARメソッド」の使い方
目次

1.なぜ接客業の履歴書では「志望動機」と「自己PR」が重要なのか?

なぜ接客業の履歴書では「志望動機」と「自己PR」が重要なのか?

接客業の採用選考において、履歴書の「志望動機」と「自己PR」は、他の職種にも増して重視される傾向にあります。

厚生労働省の調査などによれば、接客業を含む「宿泊業,飲食サービス業」は、他産業と比較して入職率が高い一方で、離職率も高いという課題を抱えているようです。

産業、就業形態別入職者・離職者状況
(令和6年(2024))
区 分 一般労働者 パートタイム労働者
入職者数 離職者数 入職者数 離職者数 入職者数 離職者数
(千人)
産業計 7,473.7 7,195.3 4,337.8 4,231.7 3,135.9 2,963.6
鉱業,採石業,砂利採取業 0.8 1.1 0.8 1.0 0.0 0.0
建設業 294.0 250.3 280.2 232.3 13.8 18.0
製造業 680.2 731.9 554.2 585.3 126.0 146.5
電気・ガス・熱供給・水道業 23.4 23.2 19.9 19.2 3.5 4.0
情報通信業 209.5 190.2 196.1 174.7 13.4 15.5
運輸業,郵便業 296.0 301.7 222.3 226.2 73.7 75.5
卸売業,小売業 1,383.6 1,427.0 562.9 582.2 820.7 844.8
金融業,保険業 119.7 104.9 100.3 87.7 19.4 17.3
不動産業,物品賃貸業 113.3 121.8 83.1 92.7 30.2 29.0
学術研究,専門・技術サービス業 212.5 188.8 170.4 157.3 42.1 31.5
宿泊業,飲食サービス業 1,211.0 1,070.8 366.6 312.6 844.4 758.2
生活関連サービス業,娯楽業 290.2 268.0 137.5 136.3 152.7 131.7
教育,学習支援業 460.8 416.1 196.0 190.8 264.8 225.3
医療,福祉 1,158.6 1,135.4 772.4 768.4 386.2 367.0
複合サービス事業 23.0 27.4 16.3 20.6 6.7 6.8
サービス業(他に分類されないもの) 996.9 936.6 658.6 644.3 338.3 292.3
出典:厚生労働省 令和6年雇用動向調査結果の概況

参考|厚生労働省:令和6年雇用動向調査結果の概況

そのため、採用担当者は形式的なスキルよりも

  • 長く意欲的に働けるか
  • 自社の課題を解決できる人材か

といった点を重視して見極めています。

また、接客業のスキルは数値で評価しづらいという特性もあるため、「人柄」や「姿勢」などがより重要視されるのが特徴です。

採用担当者は「数値化された実績」と「再現性」を見ている

ITエンジニアや営業職であれば、「〇〇のシステムを開発した」「売上を〇%向上させた」といった具体的な数値で実績を示すことが可能です。

でも、接客業における「お客様に寄り添った対応」や「臨機応変なトラブル解決」といった優れたスキルは、そのままでは履歴書に書きにくいですよね。

採用担当者は、過去の実績(事実)から、その人が持つスキルやポテンシャルを読み取ることに重きを置いています。

そして、入社後も同じように活躍してくれるか(=再現性)も欠かさず判断します。

そのため、接客業の履歴書では「どんな行動で成果を生み出したのか」を具体的に示すことが鍵となります。

一見数値化が難しい業務でも、行動・結果・学びの3点を明確にすることで、採用担当者に再現性の高いスキルとして伝えられます。

抽象的な「好き」から具体的な「強み」へ変える必要性

「人と接するのが好き」「貴店のファンだから」といった理由は、応募のきっかけとしては自然ですが、それだけでは「強み」の証明にはなりません。

採用担当者が知りたいのは、「好き」という感情の先にある、「具体的な行動特性」です。

例えば

といった、具体的な強みへと言語化する必要があります。

2.履歴書の基本ルールと厚生労働省推奨様式のポイント

あなたはどっち?5つの質問でわかる最適な履歴書の選び方

具体的な書き方に入る前に、応募書類の基といった、具体的な強みへと言語化する必要があります。

ここでは基本的な役割とルールについて確認しておきましょう。

「履歴書」と「職務経歴書」の決定的な役割の違い

応募書類には主に「履歴書」「職務経歴書」の2種類があり、それぞれ明確な役割があります。

履歴書(Resume)

学歴、職歴、資格など、応募者の基本的な情報を証明する

「公的性格を持つ書類」

職務経歴書(CV/Work History)

これまでの具体的な実績やスキルを示し、入社後の貢献度をアピールする

「自己PRのためのマーケティング資料」

接客業の場合、履歴書で基本情報を押さえつつ、職務経歴書で「どのような接客スキルを持っているか」を具体的にアピールすることが重要です。

▼あわせて読みたい

履歴書で基本情報を伝えたら、職務経歴書で具体的なスキルをアピールすることが重要です。職務経歴書は「自己PRのためのマーケティング資料」です。全体の書き方や、職種ごとの例文をこちらの記事で確認し、万全の準備を整えましょう。

職務経歴書の書き方ガイド|テンプレートと例文で簡単作成
職務経歴書の書き方ガイド|テンプレートと例文で簡単作成
採用担当者に「会いたい」と思わせる書類作成術を、具体的な例文やテンプレートを交えながら解説します。
https://riretsuku.jp/media/contents/how-to-write-curriculum-vitae/

厚生労働省推奨様式と「公正な採用選考」の視点

履歴書にはJIS規格のものや転職サイト独自のフォーマットなど様々ありますが、現在は厚生労働省が「公正な採用選考」の観点から新たな様式例を推奨しています。

性別欄が任意記載であったり、「通勤時間」「扶養家族数」などの欄が業務に関係ない情報として削除されている点が特徴です。

参考:厚生労働省 厚生労働省履歴書様式について

企業側もこうした社会的な流れを意識しているため、特別な指定がない場合は、厚生労働省推奨様式や、それに準じたシンプルなフォーマットを選ぶと良いでしょう。

「本人希望欄」は「貴社の規定に従います」が基本

履歴書の「本人希望欄」は、原則として貴社の規定に従います。と記載するのが一般的です。

給与や待遇面での具体的な希望は、選考が進み、内定前後の面談などで条件交渉の場が設けられてから伝えるのが一般的です。

ただし、複数の職種を募集している場合や、勤務地・勤務時間に絶対的な制約がある場合(例:「育児のため週4日勤務希望」など)は、簡潔に記載しても構いません。

3.採用担当者の心を掴む「志望動機」の作り方【3ステップ構成】

採用担当者の心を掴む「志望動機」の作り方【3ステップ構成】

志望動機は、「なぜ他店ではなく、ここで働きたいのか」という熱意と論理性を伝えるための重要な項目です。

以下の3ステップで構成すると、説得力が増します。

採用担当者の心を掴む「志望動機」の作り方

Step 1

結論
(なぜこの企業・店舗なのか)

Step 2

具体的なエピソード
(体験や共感)

Step 3

入社後の貢献意欲
(どう活躍できるか)

Step 1: 結論(なぜこの企業・店舗なのか)

まず結論から述べ、その企業(店舗)でなければならない理由を明確にします。

例文
「貴社の〇〇という理念に共感し、自身の△△という強みを活かせると考え志望いたしました。」

Step 2: 具体的なエピソード(体験や共感)

次に、結論を裏付ける具体的なエピソードを加えます。

例文
「以前、貴店を利用した際に〇〇という対応を受け、深く感動しました。」(体験)
「〇〇という顧客層をターゲットに、△△なサービスを展開されている点に魅力を感じています。」(事業への共感)

Step 3: 入社後の貢献意欲(どう活躍できるか)

最後に、自身の経験やスキルが、入社後にどう貢献できるかを伝えて締めくくります。

例文
「前職で培った〇〇の経験を活かし、貴店の売上(または顧客満足度)向上に貢献したいと考えております。」

4.【例文集】状況別で使える「志望動機」の書き方

【例文集】状況別で使える「志望動機」の書き方

ここでは、具体的な状況別の例文を紹介します。

これらを参考に、自身の強みをアピールしてみてください。

業種別(飲食店 / アパレル / ホテルなど)

飲食店(カフェ)の例文

「貴店の『一杯のコーヒーで日常に彩りを』というコンセプトに深く共感しております。
前職のカフェでは、お客様の好みやその日の気候に合わせた豆の提案を心がけ、リピート率向上に貢献しました。
その経験を活かし、貴店でもお客様一人ひとりに寄り添ったサービスを提供したいと考え、志望いたしました。」

アパレルの例文

「トレンドを追うだけでなく、個々のライフスタイルに寄り添う貴社の服作りに魅力を感じています。
私はアパレル販売員として、単に服を売るのではなく、お客様の生活背景をヒアリングし、トータルコーディネートを提案することを大切にしてきました。
貴社においても、お客様の日常を豊かにするお手伝いをしたいと考えております。」

経験別(経験者 / 未経験者)

経験者(同業種への転職)の例文

「前職では〇年間、ホテルスタッフとしてフロント業務に従事してまいりました。
特に、海外からのお客様への対応力と、突発的なトラブルへの対応力を磨いてまいりました。
今後は、より上質なサービスを追求する貴ホテルにて、これまでの経験を活かし、顧客満足度のさらなる向上に貢献したいと考え、志望いたしました。」

未経験者(他業種からの転職)の例文

「現職では事務職として、電話応対や部署間の調整業務を担当しております。
その中で、直接お客様の反応が見える仕事に強いやりがいを感じるようになり、接客業を志望いたしました。
未経験ではありますが、事務職で培った『正確な情報伝達能力』と『相手の意図を汲み取る傾聴力』を活かし、一日も早く貴店に貢献できるよう努めてまいります。」

雇用形態別(正社員 / アルバイト・パート)

正社員登用を目指す場合の例文

「これまで3年間、アルバイトとして貴店で勤務する中で、〇〇様(店長など)のお客様への姿勢や店舗運営の手腕に感銘を受け、より深く業務に携わりたいと考えるようになりました。
アルバイトで培った商品知識と後輩指導の経験を活かし、今後は正社員として、店舗全体の売上管理やスタッフ育成にも貢献していきたいです。」

アルバイト・パート希望の例文

「以前から貴店の〇〇という商品(サービス)のファンであり、ぜひその魅力を伝える一員になりたいと常々考えておりました。
また、自宅から近く(または、学業と両立できるシフトのため)、長期的に勤務できる点も魅力に感じております。
接客は未経験ですが、明るい対応と丁寧な仕事を心がけ、貢献してまいります。」

5.自分の強みを伝える「自己PR」の作り方【STARメソッド活用】

自分の強みを伝える「自己PR」の作り方【STARメソッド活用】

接客業の採用では、履歴書の中でも「自己PR」が大きなアピールポイントになります。

お客様との関わりを通して培った対応力や気配り、課題解決力は、どの職場でも通用する重要なスキルです。

とはいえ、「笑顔で接客できます」といった抽象的な表現では印象に残りにくいため、具体的な行動や成果を交えて伝えることが大切です。

ここでは、接客業で評価されるスキルと、それを効果的に伝えるための「STARメソッド」を活用した自己PRの作り方を紹介します。

接客業で評価される「ポータブルスキル」とは

接客業で培われるスキルの多くは、「ポータブルスキル(持ち運び可能なスキル)」と呼ばれ、業種や職種が変わっても通用する汎用的な能力です。

例えば、以下のようなスキルが挙げられます。

接客業で評価される「ポータブルスキル」とは

自己PRでは、これらのスキルをアピールすることが有効です。

STARメソッドでエピソードを構造化する

具体的なエピソードを論理的に伝える手法として「STARメソッド」が有効です。

これは、以下の4つの要素の頭文字を取ったものです。

STARメソッドでエピソードを構造化する

この順番でエピソードを整理することで、採用担当者に「強み」が明確に伝わります。

「強みがない」と感じた時の対処法(失敗談の捉え直し)

「自分にはアピールできるような華々しい実績がない」と感じる方も少なくありません。

その場合は、大きな成功体験ではなく、失敗や困難をどう乗り越えたかというエピソードに注目してみてください。

例えば、「クレーム対応で失敗したが、その原因を分析し、マニュアルを改善した」という経験は、「失敗から学ぶ学習能力」や「課題解決力」の立派なアピールポイントになります。

▼あわせて読みたい

STARメソッドで自己PRの骨子ができたら、次は「採用担当者に響く」形に整える必要があります。こちらの記事を参考に、接客業で培った強みを、他の応募者と差別化して伝えるための具体的なテクニックや、文字数別の例文集もあわせて参考にしてみてください。

【4ステップ】採用担当者の心をつかむ自己PRの書き方ガイド!
この記事では、自己PRを単なる「作文」から「自分という商品を売り込むための企画書」へとレベルアップさせる方法を、4つのステップで分かりやすく解説していきます。
https://riretsuku.jp/media/contents/4step_writing_guide/

6.【例文集】アピールしたい強み別「自己PR」

自分の強みを伝える「自己PR」の作り方【STARメソッド活用】

STARメソッドを活用した、強み別の自己PR例文を紹介します。

例文:傾聴力・提案力

(Situation:状況)

前職の飲食店では、お客様の注文が特定の人気メニューに偏る傾向がありました。

(Target/Task:目標/課題)

お客様の満足度を高め、客単価を上げるため、隠れたニーズに応える提案が必要だと考えました。

(Action:行動)

そこで、注文を受ける際に「本日はどのようなお集まりですか?」「お好みのお酒はございますか?」といった簡単なヒアリングを徹底しました。

会話の中から「今日は魚介の気分」といったニーズを引き出し、メニューにはない調理法や季節の食材を使った一品をご提案しました。

(Result:結果)

結果、「そんな提案をしてくれるなんて」と喜ばれる機会が増え、お客様アンケートでも名指しで感謝の言葉をいただくようになりました。また、客単価も前月比で5%向上しました。

貴店でもこの傾聴力と提案力を活かしたいと考えております。

例文:臨機応変な対応力・課題解決力

(Situation:状況)

アパレル店で、悪天候により商品の配送が大幅に遅れ、お客様からのクレームが発生しました。

(Target/Task:目標/課題)

お客様の怒りを鎮め、信頼を回復することが急務でした。

(Action:行動)

まず、お客様のお話を遮らずに最後まで傾聴し、ご不便をおかけしたことを深く謝罪しました。 次に、配送状況を即座に確認し、「〇時までに必ず進捗をご報告します」と具体的な時間をお約束しました。 代替案として、近隣店舗の在庫確認や、後日利用できる割引クーポンの発行を上司に掛け合い、即時提案しました。

(Result:結果)

結果、「状況が分かって安心した」「丁寧に対応してくれてありがとう」とのお言葉をいただき、キャンセルを防ぐことができました。

この経験から、予期せぬ事態にも冷静に状況を分析し、最善策を実行する対応力を学びました。

例文:協調性・リーダーシップ

(Situation:状況)

カフェのアルバイトリーダーとして勤務していた際、新人スタッフの定着率が低いという課題がありました。

(Target/Task:目標/課題)

新人が安心して働ける環境を作り、店舗全体のサービス品質を安定させることが目標でした。

(Action:行動)

原因を探るため新人と面談したところ、「忙しい時に質問しづらい」「業務の優先順位が分からない」という不安があることが分かりました。

そこで、教育担当を固定する「メンター制度」を店長に提案し、導入しました。 また、業務の優先順位を視覚化したチェックリストを作成・共有しました。

(Result:結果)

結果、導入後3ヶ月で新人の離職率は半減し、店舗オペレーションもスムーズになりました。

貴社においても、チーム全体で成果を出すための協調性を発揮したいと考えております。

7.提出前に最終確認!接客業の履歴書チェックリストとNG例

提出前に最終確認!接客業の履歴書チェックリストとNG例

最後に、履歴書を提出する前の最終チェックリストと、避けるべきNG例を確認しましょう。

やってはいけないNG例(抽象的すぎる、使い回しが分かる等)

注意!避けるべき志望動機NG例

抽象的すぎる表現

具体性に欠ける表現は避けましょう。

(例)「コミュニケーション能力には自信があります」「明るく元気に頑張ります」など

使い回しが分かる志望動機

どの企業にも当てはまる内容は熱意が伝わりません。必ず「その企業(店舗)ならでは」の理由を入れましょう。

(例)「貴社の将来性に惹かれました」など

ネガティブな転職理由

不満は、志望動機や本人希望欄には記載しません。

(例)「前職の人間関係が悪くて」「給与が低くて」など

誤字脱字・日付の最終チェック

履歴書は公的な書類です。誤字脱字は「仕事が雑な人」という印象を与えかねません。

また、提出日(郵送の場合は投函日、持参の場合は持参日)の日付が正しく記載されているかも必ず確認してください。

8.自信を持って強みをアピール!接客業の履歴書を完成させよう

接客業の履歴書作成は、目に見えない自身の価値を「言語化」する大切なプロセスです。

採用担当者の視点を理解し、基本的なルールを守りながら、具体的なエピソードを用いて「入社後に貢献できる姿」を明確に伝えましょう。

職務経歴書や面接では、さらに具体的なエピソードの深掘りが求められます。

この記事で紹介したSTARメソッドなどを活用し、自信を持って自身の強みをアピールしてください。

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