履歴書の書き方で迷いやすいポイントのひとつが、英検の記載方法です。「何級から書いていいのか」「正しい書き方はどうだったか」と迷う方は少なくありません。
履歴書は、経験やスキルを伝えるだけでなく、ビジネスマナーや仕事への正確さを測る重要な書類です。英検の記載方法ひとつをとっても、正しいフォーマットを守ることで、採用担当者によい印象を与えられます。
この記事では、履歴書に英検を書く際の基本ルール、評価につながるアピール方法、取得日がわからない場合の対処法まで解説します。
- 履歴書に英検を記載する際の正しいフォーマットとマナー
- 英検は何級から書ける?TOEICとの使い分けを含むレベルの目安
- 自己PR・志望動機での活かし方と、取得日が不明な場合の対処法
1.履歴書に英検を書く際の基本ルール|正しい書き方の3原則

履歴書は、書き方のマナーそのものが評価対象になる書類です。英検を記載する際に押さえておきたい3つの基本ルールを確認しましょう。
資格名は「実用英語技能検定」と正式名称で書く
履歴書に資格を記載するときの基本ルールは、正式名称を使うことです。「英検」は略称のため、資格欄には「実用英語技能検定」と記載します。
細かなルールへの注意が、採用担当者に正確さやマナーの基礎が身についているとのシグナルになります。
語尾は「取得」ではなく「合格」と書くのが正しい
資格欄の語尾にも注意が必要です。運転免許など免許証が交付されるものは「取得」を用いますが、英検のような検定試験は「合格」が正しい表記です。記載例は以下のとおりです。
(記載例)
令和○年○月 実用英語技能検定2級 合格
一見些細な違いに見えますが、公的な書類である履歴書では正しく使い分けることが大切です。
和暦・西暦は履歴書全体で統一して書く
取得年月を記載する際は、履歴書全体で和暦(令和・平成など)か西暦かを統一します。学歴欄・職歴欄を西暦で書いていれば、資格欄も西暦に揃えましょう。
提出前に全体を見直す一手間が、書類の完成度を高めます。
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英検以外の資格も履歴書に書く予定がある方は、「履歴書に書ける資格一覧|正しい書き方と「資格なし」の対処法」の記事もあわせてご確認ください。
2.英検は何級から履歴書に書ける?書き方とレベル目安

「この級は書いてもいいのか」と迷う方は多いです。採用担当者が見ている基準と、各級の位置づけを整理します。
採用担当者が評価する目安は「2級以上」
一般的にビジネスでのスキルとして評価されやすいのは「2級以上」です。2級は高校卒業程度の英語力とされており、日常的なコミュニケーションや基礎的なビジネス英語に対応できるポテンシャルを示す目安となります。
外資系企業や英語を日常的に使う職種では、準1級以上を求めるケースもあります。
履歴書での英検の書き方に役立つレベル目安一覧
日本英語検定協会が定めるレベルの目安は以下のとおりです。
| 級 | 目安 | 履歴書への記載 |
|---|---|---|
| 1級 | 大学上級程度 | 積極的に記載 |
| 準1級 | 大学中級程度 | 積極的に記載 |
| 2級 | 高校卒業程度 | 記載推奨 |
| 準2級 | 高校在学程度 | 状況に応じて記載 |
| 3級 | 中学卒業程度 | 状況に応じて記載 |
| 4級・5級 | 中学在学〜初級程度 | 原則として記載不要 |
準2級・3級を記載する場合の考え方
準2級・3級の場合、記載を禁じるルールはありません。ただし、即戦力の英語力アピールにはつながりにくいのが実情です。
事務職などで基礎的な英語知識を示したい場合や、他に記載できる資格がない場合は、学習意欲を伝える要素として活用できます。
未取得の英検の書き方|履歴書に「勉強中」と書く方法
目標とする級にまだ合格していない場合も、現在学習中であればアピール材料になります。
特技欄や自己PR欄に「実用英語技能検定2級の取得に向け、現在週○時間学習に取り組んでいます」と具体的に書くことで、結果だけでなく目標へ向かう姿勢を伝えられます。
資格欄への記載例
実用英語技能検定2級 取得に向け勉強中
自己PR欄・特記事項欄への記載例
現在、実用英語技能検定2級の取得に向けて学習に取り組んでいます。週○時間を英語学習に充て、○年○月の試験での合格を目標にしています。
職種や志望動機と絡めるとさらに説得力が増します。
職種・志望動機と合わせた記載例
御社のグローバル事業に携わりたいという思いから、実用英語技能検定2級の取得を目標に、現在週○時間学習を続けています。

記載する際のポイントは2つです。
「いつまでに」という期限と、「週○時間」などの具体的な取り組みを添えること。
漠然と「勉強中」と書くより、行動の具体性が伝わりやすくなります。
3.英検とTOEIC、履歴書での書き方の使い分け

英検以外の英語資格を持っている場合、どれをどう記載するかで印象が変わることがあります。資格ごとの特徴と、場面に応じた使い分けの考え方を紹介します。
従来型英検と英検S-CBTの違い
英検には、年3回実施の「従来型英検」と、毎週受験可能な「英検S-CBT」があります。どちらも資格としての効力は同じで、履歴書への記載方法も変わりません。受験機会の多い英検S-CBTを活用して合格を目指すことも、一つの選択肢です。
なお、コンピューターで受験する英検はかつて「英検CBT」と「英検S-CBT」の2種類に分かれていましたが、2021年4月に「英検CBT」は「英検S-CBT」へ統合されました。現在、CBT形式(コンピューター受験)の英検はすべて「英検S-CBT」に一本化されています。
英検とTOEICのスコア対応表
英検とTOEICは試験の性質が異なるため、厳密な換算はできません。ただし、各試験の運営機関や語学教育の現場では、おおよその目安として以下のような対応関係が参考にされています。
| 英検 | TOEICスコア目安 | 英語力の位置づけ |
|---|---|---|
| 1級 | 950点以上 | ネイティブに近い実務運用力 |
| 準1級 | 730〜950点 | 上級ビジネス英語に対応できるレベル |
| 2級 | 550〜730点 | 基礎的なビジネス英語に対応できるレベル |
| 準2級 | 400〜550点 | 日常英会話レベル |
| 3級 | 〜400点 | 基礎的な英語の読み書きができるレベル |
※あくまで目安です。英検はスピーキング・ライティングを含む4技能を測るのに対し、TOEICはリスニング・リーディングに特化しているため、同じスコア帯でも得意な技能が異なる場合があります。
IIBCの調査では、回答企業の82.6%が今後のビジネスパーソンにとって英語を重要なスキルと回答する一方、社員に不足しているスキルのトップ(67.0%)も「英語」という結果が出ています。この2つの数字を重ねると、企業は「英語ができる人材」を強く求めながらも社内には不足していると自覚していることがわかります。
2級以上の英検を履歴書に明記することは、こうした企業側の具体的な課題に応える情報提示だといえるでしょう。
英語活用実態調査|一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC)

採用市場では、TOEICは「即戦力のビジネス英語力」の指標として使われやすく、英検は「総合的な語学力の証明」として評価される傾向があります。
どちらが有利かは職種・企業によって異なるため、両方持っている場合は応募先に合わせて前面に出す資格を選ぶとよいでしょう。
TOEICスコアと英検、履歴書でどちらを優先するか
両方の資格を持っている場合、応募先の企業文化や職種によって優先度が変わります。
ビジネスシーンでの英語力を重視する企業では、TOEICスコアが指標として好まれる傾向があります。一方、英検はスピーキングを含む総合的な語学力の証明になるため、バランスのよい英語力を示したいときに有効です。
もちろん両方記載して構いません。
応募先のニーズに合わせた英検の書き方
大切なのは、応募先企業がどのような人材を求めているかを考えることです。英語力を必須とする求人であれば級・スコアを前面に出し、そうでない場合は「継続して学習に取り組む姿勢」の証明として活用するという視点を持ってみてください。
4.履歴書の英検を自己PRや志望動機で活かす書き方【具体例付き】

資格欄に級を書くだけでなく、自己PRや志望動機の中で英検を具体的なエピソードと結びつけると、説得力が増します。「資格を持っている」という事実より、「なぜ取得したか・取得してどう活かしたか」を伝えることが、採用担当者の印象に残りやすいポイントです。
級が高い場合(準1級・1級)の履歴書の書き方
英語を使った具体的な経験と紐づけましょう。資格が実務にどうつながったかを書くと、実用性のある英語力のアピールと信頼につながります。
英検準1級取得後、海外取引先とのメール対応を自ら担当するようになりました。最初は時間がかかっていたやり取りも、半年で返信スピードが大幅に上がり、チームの業務効率化に貢献できました。
英検1級の取得を通じて培った読解力を活かし、海外の技術論文を社内向けに翻訳・共有する取り組みを続けています。語学力をチームの資産として使える環境で、さらに貢献したいと考えています。
2級・準2級の場合の履歴書の書き方
2級・準2級の場合はまだ発展途上である、継続的に英語学習に取り組む姿勢があると伝えるのが効果的です。
英検2級取得をきっかけに、英語ニュースを毎日読む習慣をつけました。業務で英語に触れる機会はまだ少ないですが、いつでも対応できる準備を継続しています。
大学在学中に英検2級を取得しました。現在はTOEICの学習も並行して進めており、入社後は英語を使った業務にも積極的に関わっていきたいと考えています。
英検準2級を取得しており、現在2級合格に向けて学習中です。御社の海外展開に将来的に携わりたいという思いが、英語学習を続ける原動力になっています。
資格を通過点として位置づけると前向きな印象になります。
勉強中・未取得の場合の履歴書の書き方
目標と現在の取り組みをセットで伝えましょう。志望動機と結びつけると説得力が出ます。
御社のグローバル事業に携わりたいという思いから、実用英語技能検定2級の取得を目標に、現在週5時間学習を続けています。○年○月の試験での合格を目指しています。
英語力の必要性を実感したことをきっかけに、半年前から英検2級の取得に向けた学習を始めました。リスニングを中心に取り組んでおり、模擬試験では合格ラインに近いスコアが出るようになってきました。
これまで英語学習の機会が少なかった反省から、入社前に実用英語技能検定2級の取得を目標として設定しました。毎日30分の学習を習慣化しており、着実にスコアが伸びています。
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英検を活かした自己PRの書き方とあわせて、「そのまま使える履歴書の例文18選|新卒・中途・アルバイト別」の記事もどうぞ。
5.英検の取得日がわからない場合の履歴書の書き方と対処法
いざ履歴書を書こうとしたとき、「いつ取ったか覚えていない」と気づくケースは少なくありません。確認方法と、どうしても特定できない場合の対処法をまとめました。
英検の取得年月を忘れた場合の確認方法
取得年月を忘れた場合は、まず合格証書や合格証明書を探して確認します。
見つからない場合は、日本英語検定協会のウェブサイトから合格証明書の再発行手続きを行います。(ウェブからの発行申請は過去6年間分が可能です)。取得年月を推測で書くことは避け、必ず正確な情報を記載しましょう。
履歴書の虚偽記載は経歴詐称とみなされ、内定取消や入社後の懲戒処分の対象となる可能性もゼロではないため、正確な記載が求められます。
なお、英検S-CBTで合格した場合の証明書は、英検S-CBTサイトから申請します。2021年3月以前に「英検CBT」(現在は英検S-CBTに統合済み)で受験した場合は、当時の成績や証明書を確認する前に「申し込み情報の引継ぎ」という手続きが必要です。引継ぎ方法は英検CBTの案内ページで確認できます。
英検に有効期限はない
英検の資格自体に有効期限はありません。何年前に取得したものであっても、「合格」として記載できます。
ただし、取得から年月が経っている場合、面接で現在の英語力を確認される可能性があります。実力が落ちていると感じるなら、現在学習中である旨を添えると安心感につながります。
6.英検の履歴書への書き方でよくある質問(FAQ)

基本的な書き方を理解したうえで、それでも迷いやすいポイントをQ&A形式でまとめました。
履歴書への合格証明書の提出有無について
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履歴書に合格と記載した場合、選考中や入社時に証明書の原本を提出する必要はありますか?
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一般的に、採用選考の段階で英検の合格証明書を求められることは多くありません。内定後や入社時に確認を求められるケースがまれにあるため、手元に保管しておくことをおすすめします。
万一紛失した場合も、日本英語検定協会で再発行の手続きができます。
英検S-CBT形式で合格した場合の履歴書の書き方
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従来型ではなく英検S-CBTで取得した場合、履歴書にも「S-CBT」と受験形式を明記すべきでしょうか?
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従来型の英検で合格したのと、書き方は特に変わりません。「実用英語技能検定○級 合格」と記載する形式は、従来型・S-CBT問わず同じです。
複数の級を保持している場合の履歴書への書き方
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2級と準2級など、複数の級に合格している場合は、取得したものをすべて履歴書に書くべきですか?
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最も上位の級のみ記載するのが一般的です。例えば2級と準2級を持っている場合は、2級だけ記載すれば十分です。
7.履歴書の英検の書き方まとめ|記載ルールを押さえてアピールしよう

履歴書への英検の記載は、正式名称・語尾・年月表記という3つの基本ルールを守ることが出発点です。
また、級が低い場合や未取得の場合でも、記載の仕方や自己PR欄の活用次第で学習意欲を伝えることができます。
履歴書の資格欄は、スペースは小さくても、丁寧に書かれた一行が積み上げてきた努力を伝える場所です。基本を押さえた上で、自分のキャリアの文脈に合ったアピールを心がけてみてください。
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