「履歴書に写真は必要?」「写真がないと不利になる?」そんな不安を抱えていませんか。この記事では、写真なし履歴書が認められるケースや、国の「公正な採用選考」の考え方を解説します。
採用担当者の本音を示すデータも交え、あなたが自信を持って最適な履歴書を選べるよう、具体的にご紹介していきます。すぐに使える無料テンプレートもご用意しております。
- 写真なし履歴書が使える場面と、使うべきでない場面がわかります。
- 採用担当者が履歴書の写真から何を見ているのか、客観的なデータで理解できます。
- 厚生労働省様式など、すぐに使える無料テンプレートが手に入ります。
1.【即ダウンロード】写真なし履歴書テンプレート

まずは、すぐに使える写真なしの履歴書テンプレートをご用意しました。
ご自身の経歴や応募先に合わせて、最適なものをご活用ください。ファイル形式はWordとExcelに対応しています。
厚生労働省様式
厚生労働省が公正な採用選考のために推奨している履歴書様式です。
JIS規格に基づきつつ、性別欄が任意記載になっているなど、応募者のプライバシーに配慮した設計が特徴です。
どのような業界・職種にも無難に使えるため、迷ったらこちらを選ぶのが最も安心です。
参考:厚生労働省が新たに作成した「履歴書様式例」を掲載しました。
【マイナビ転職:証明写真欄がない履歴書テンプレート】
2.履歴書に写真なしはマナー違反?基本ルールを解説

「そもそも、履歴書に写真を貼らないのはマナーとしてどうなのだろう?」と不安に思う方もいるかもしれません。
ここでは、基本的な考え方と具体的なケースについて整理します。
写真なしでも良いケース
結論から言うと、応募先企業から写真添付の指示がなければ、必ずしも写真を貼る必要はありません。
特に、国が「公正な採用選考」を推進している流れもあり、外見で判断しないという姿勢を示すために、あえて写真不要とする企業も増えています。
IT業界や外資系企業など、個人の能力やスキルを重視するカルチャーを持つ企業では、写真なしが一般的である場合も少なくありません。
写真があった方が良いケース
一方で、企業の採用ページや募集要項に「写真付き履歴書」と明記されている場合は、その指示に従うのが原則です。
また、接客業や営業職など、顧客と直接関わる職種では、人柄や清潔感といった印象も重視される傾向があるため、写真があった方が安心材料となる可能性があります。
企業から指定がない場合の考え方
最も悩むのが、企業から特に指定がない場合です。この場合、基本的には厚生労働省の様式に倣い、写真なしで提出しても問題ありません。
ただし、もしご自身が写真から伝わる「人柄」や「熱意」をアピールしたいと考えるのであれば、写真を添付するというのも一つの戦略です。
大切なのは、ご自身の状況と応募先企業の特徴を考え合わせて、主体的に判断することです。
3.【データで見る】採用担当者は履歴書の写真で何を見ているのか

では、実際に採用担当者は、履歴書の写真をどの程度重視しているのでしょうか。
客観的なデータと、国が示す採用選考の基本的な考え方を見ていきましょう。
公正な採用選考に関する国の考え方(厚生労働省)
厚生労働省は、「公正な採用選考」の基本として、応募者の適性や能力とは関係ない事柄で採否を決定しないよう、企業に求めています。
具体的には、本人の生まれや思想、性別などで判断することを禁じており、容姿や外見もこれに含まれる可能性があります。
この考え方が、写真なし履歴書が推奨される大きな理由の一つです。企業側には、応募者の本来の能力を客観的に評価する責任がある、ということです。
参考:厚生労働省 採用選考時の基本的な考え方・公正な採用選考の基本
採用担当者の7割が「写真の印象は選考に影響する」と回答
しかし、理想と現実にはまだギャップがあるようです。ある調査によると、企業の採用担当者の約7割が「履歴書の証明写真の印象が選考に影響する」と回答しています。
写真から感じ取る印象として最も多かったのは「清潔感」、次いで「人柄」「誠実さ」でした。
出典:株式会社マンダム 「履歴書の証明写真は選考に影響」約7割!証明写真から感じとるのは「清潔感」!約8割の採用担当者が、写真とリアルの姿にギャップを経験
このデータは、「写真の良し悪し」が直接的に合否を決めるわけではないものの、担当者が応募者に対して抱く第一印象を左右する要素の一つであることを示唆しています。
4.それでも写真が必要になった場合の準備

写真なしで提出するつもりだったけれど、急遽、写真付きの履歴書が必要になるケースもあるかもしれません。
その際に慌てないよう、好印象を与える証明写真の基本的なルールも確認しておきましょう。
好印象を与える証明写真の基本ルール
写真付きで提出すると決めた、あるいは急に必要になった場合に備え、好印象を与える写真の基本を押さえておきましょう。
服装や髪型、表情といった少しの工夫で、採用担当者が受ける印象は大きく変わります。ここでは、具体的なポイントを解説します。
▼あわせて読みたい
履歴書の写真は、あなたの第一印象を決める大切な要素です。こちらの記事では適切な服装や髪型、表情はもちろん、撮影場所やデータのマナーまで、採用担当者に好印象を与えるための全てのポイントを徹底的に解説します。万全の準備で臨みましょう。
5.写真なし履歴書に関するよくある質問

最後に、写真なし履歴書に関して多くの方が疑問に思う点をQ&A形式でまとめました。
パソコン作成でも写真は必要?
パソコンで履歴書を作成する場合も、考え方は手書きと同じです。企業から写真添付の指示があれば、画像データを貼り付けます。
指示がなければ、写真欄のないテンプレートを使用するか、写真欄を削除して提出して問題ありません。
▼あわせて読みたい
写真だけでなく、履歴書を手書きにすべきかパソコンで作成すべきか悩む方も多いでしょう。こちらの記事ではそれぞれのメリット・デメリットや、企業がどちらを好む傾向にあるのかをデータと共に解説します。ご自身の状況に合わせて最適な方法を選びましょう。
アルバイト・パートの履歴書の場合は?
アルバイトやパートの応募でも、基本的な考え方は正社員と同じです。
まず募集要項を確認し、「写真付き」と指定があれば必ず従いましょう。指定がない場合は、写真なしで提出してもマナー違反にはなりません。
ただし、特に飲食店や販売店などの接客業では、採用担当者が多くの応募者を覚えるため、顔と名前を一致させやすい写真付きが好まれる傾向も実情としてあります。
もし迷った場合は、丁寧な印象を与える写真付きで提出しておくのが無難な選択と言えるでしょう。
写真の加工はどこまで許される?
証明写真のデータを加工する場合、肌の色を少し明るくしたり、背景の小さなホコリを消したりする程度であれば問題ありません。
しかし、輪郭を変える、目や鼻の形を修正するなど、本人との印象が大きく変わるような過度な加工は絶対にやめましょう。
万が一、面接で実物と印象が違うと判断された場合、信頼を失う原因になりかねません。
▼あわせて読みたい
完成した履歴書も、提出時のマナーで印象が大きく変わります。こちらの記事では郵送する場合の封筒の選び方や宛名の書き方、手渡しする場合の注意点など、最後のステップで評価を下げないための重要ポイントをまとめました。ぜひご確認ください。
6.まとめ
履歴書の写真について、国の指針では「不要」の流れですが、採用担当者の多くが「印象は選考に影響する」と考えているのも事実です。
大切なのは、応募先企業の方針や職種の特徴を理解し、ご自身の経歴を最も効果的に伝えられる形式を主体的に選ぶこと。
この記事で提供した情報とテンプレートが、あなたの魅力を最大限に伝える一助となれば幸いです。