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【見本付】履歴書の「同上」は失礼?正しい書き方を解説

就職活動や転職活動において、履歴書は第一印象を決める重要な書類です。

その作成中、住所や連絡先など、同じ内容を何度も書く場面に遭遇し、「これ、省略できないかな?」と考えたことはないでしょうか。

「同上」という言葉を使えば記述は楽になりますが、同時に頭をよぎるのは「手抜きだと思われて、採用担当者に失礼にならないか?」という不安です。

自身のキャリアを左右する就職活動において、わずかなマナー違反でチャンスを逃すことだけは避けたいと考えるのは当然のことです。

結論から言えば、「同上」は正しく使えば失礼にはあたりません。しかし、使ってはいけないNG項目や、間違った書き方が存在するのも事実です。

本記事では、数多くの履歴書を見てきた採用担当者の視点や、最新のビジネスマナーに基づき、履歴書における同上の是非と、使う場合の正しいルールを徹底解説します。

この記事を読んでわかること
  • 「同上」は失礼ではなく、読み手への配慮として有効な手段である理由
  • 住所・連絡先はOKだが、学歴・職歴には絶対に使ってはいけない理由
  • 「〃」はNG、左寄せにする等、恥をかかないための正しい書き方5つの鉄則

1. 結論:「同上」は履歴書に使っても失礼ではない【理由を解説】

結論:「同上」は履歴書に使っても失礼ではない【理由を解説】

履歴書の作成中、住所や連絡先など重複する項目に対し、全て書き写すべきか、それとも同上を使っても良いのかと迷う方は少なくありません。

「手抜きに見えるのでは」という不安から躊躇しがちです。しかし、結論から言えば、同上の使用は決して失礼ではなく、正式なビジネスマナーとして認められています

むしろ、適切な使用は書類の視認性を高め、スマートな印象を与えることができます。

採用担当者は「形式」よりも「中身」を見ている

同上を使ったから不採用にするという企業は、現代においては稀です。

大手人材会社の調査データによると、採用担当者が履歴書で重視しているポイントのトップは常に以下のような中身の部分です。

履歴書で重視されるポイント

  • 志望動機
  • 自己PR
  • 職務経歴など

人事労務管理の実務においては、形式的な記述の些細な差異(手書きかPCか、同上を使うか否か)よりも、自社で活躍してくれる人材かという本質的な要素が評価されます。

したがって、同上の使用に対して過度な不安を抱く必要はありません。

参考|リクナビNEXT:採用担当が履歴書や職務経歴書でチェックしているポイントは?

「同上」は読み手への配慮でもある

同上とは、辞書的な定義において前に記した内容と同じであることを示す正式な日本語です。ビジネス文書では、情報の正確性と可読性が重視されます。

同じ情報を無意味に繰り返すことは、書き手の労力だけでなく、読み手(採用担当者)の読む時間と認知コストを奪うことにも繋がります。

同上を使用する目的は、単に書く手間を省くためではなく、重複情報を整理し、書類を見やすくするという読み手への配慮であると捉えてください。

2.履歴書で「同上」を使ってよい項目・ダメな項目

履歴書で「同上」を使ってよい項目・ダメな項目

前章で「同上」の使用は問題ないと述べましたが、それはあくまで適切なルールを守った上での話です。

履歴書には効率化して良い項目と、誠意を込めて書くべき項目の2種類があります。

この区別を誤ると一気に手抜きというレッテルを貼られてしまいます。特に学歴や職歴などの重要項目での誤用は避けたいところです。

どこまでが許容範囲なのか、採用担当者の視点に基づいた正しい使い分けを、以下の表で整理していきましょう。

履歴書の「同上」使用可否チェック

項目ごとのルールと注意点まとめ

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項目 可否 理由・注意点
現住所 × NG 全ての情報の基準となるため、省略せず正確に記載する必要があります。
連絡先 ○ OK 現住所と完全に一致する場合のみ使用可能です。「同上」が最も使われる箇所です。
緊急連絡先 ○ OK 現住所(または実家)と同じであれば使用可能です。一人暮らしで連絡がつかない場合は実家等を書きましょう。
帰省先 ○ OK 現住所と同じ(実家暮らし)であれば使用可能です。
学歴・職歴 × NG 絶対に使用してはいけません。入学/卒業、入社/退社は文脈が異なります。固有名詞の省略は失礼にあたります。
免許・資格 × NG 取得年月が異なるほか、資格名称は正式名称で記載することが求められるため、一つずつ記載します。
本人希望
記入欄
△ 非推奨 一般的には「貴社の規定に従います」と文章で記述します。「同上」は適しません。

なぜ「学歴・職歴」で同上を使ってはいけないのか?

ここが最も多くの人が間違いやすいポイントです。例えば、同じ大学に入学し、卒業した場合、「〇〇大学〇〇学部 卒業」と書く代わりに「同上 卒業」と書きたくなるかもしれません。

しかし、これはマナー違反です。学歴や職歴は、自身のキャリア形成における重要な節目です。

その重要な固有名詞を同上という記号的な言葉で済ませることは、「自分の経歴を軽視している」「手間を惜しんでいる」というネガティブな印象(手抜き感)を採用担当者に与えるリスクがあります。

ここは手間を惜しまず、正式名称でしっかりと記述しましょう。

▼あわせて読みたい

学歴・職歴欄は「同上」を使わず、正式名称で書くのが鉄則です。特に、中退や休学などの特殊な経歴がある場合は、その書き方一つで印象が大きく変わります。こちらの記事を読んで正しい学歴欄の書き方を、この機会にマスターしておきましょう。

【見本付】履歴書の中退の書き方|好印象を与える理由例文を解説
中退の事実を履歴書にどう記載すべきか、不利にならないかと悩むのは自然なことです。しかし、中退の事実は正確に記載する義務があります。
https://riretsuku.jp/media/contents/how-to-write-about-dropping-out-of-school-on-your-resume-example-sentences-to-make-a-good-impression/

3.「同上」の正しい書き方 5つの鉄則

「同上」を使うこと自体は問題ありませんが、その書き方には厳格なルールがあります。

使用自体は許容されていても、書式やレイアウトが自己流であっては、「マナーを知らない人」と判断されかねません。

たった二文字と軽視してはいけません。細部への配慮にこそ、仕事への丁寧さが表れるものです。

ここでは、採用担当者が違和感を覚えないための、絶対に外してはいけない5つの鉄則を解説します。確実にマスターして、隙のない履歴書を仕上げましょう。

「同上」の正しい書き方
履歴書・正式書類で失敗しない5つの鉄則
Rule 01

「〃」や記号は
絶対に使用NG

Rule 02

中央ではなく
左寄せ(左揃え)

Rule 03

「同上」に対して
ふりがなは不要

Rule 04

1文字でも違うなら
絶対に省略しない

Rule 05

略語だからこそ
より丁寧に書く

鉄則1:「〃」や記号は絶対NG。「同上」と漢字で書く

最もやってはいけないミスが、「〃(ノノ字点)」やチョンチョンなどの記号を使うことです。

これらはメモ書きや帳簿で使われる略号です。そのため、履歴書のような対外的な公式文書(ビジネス文書)で使用することは不適切です。

必ず「同上」と漢字で記述してください。

▼あわせて読みたい

履歴書本体の書き方とあわせて確認しておきたいのが、書類を郵送・持参する際に必須となる「送付状」のマナーです。こちらの記事を読んでビジネスマナーの基本を押さえることで、採用担当者に丁寧で誠実な第一印象を与えることができます。

履歴書に添える送付状の書き方・マナーを徹底解説【テンプレートあり】
履歴書に添える送付状の書き方・マナーを解説【テンプレートあり】
この記事では、送付状の基本的な書き方から、採用担当者に「この人に会ってみたい」と思わせるためのコツまで、テンプレートや例文を交えながら分かりやすく解説します。
https://riretsuku.jp/media/contents/resume-cover-letter-manner/

鉄則2:左寄せ(左揃え)で書く

記入欄の中での配置も重要です。「同上」は、欄の左端(左寄せ)に記載します。

中央揃えや右寄せにすると、視線が泳いでしまい、上の項目と同じという意図が直感的に伝わりにくくなります。

他の項目(住所など)も基本的に左寄せで書かれているはずですので、それと揃えることで全体のレイアウトが整い、美しく見えます

鉄則3:ふりがな欄は「空欄」にする

住所欄や連絡先欄には、上部にふりがなを振るスペースがありますが、「同上」と書いた場合、その上のふりがな欄には何も書いてはいけません。

「どうじょう」とふりがなを振る必要はありません。なぜなら、「同上」が指し示している元の情報(上の行)にすでにふりがなが振られているからです。

ここを空欄にすることで、さらに履歴書に余白が生まれ、すっきりとした印象になります。

鉄則4:一文字でも違うなら省略しない

「同上」は完全に一致する場合にのみ使える言葉です。よくある間違いが、住所の一部だけを省略するパターンです。

NG例:
現住所が「東京都〇〇区1-1-1」、連絡先が「東京都〇〇区1-1-1-201」の場合に、「同上 201」と書く。

このように、途中から書き足す使い方はできません。番地や建物名が少しでも異なる場合は、面倒でも都道府県から全て正式に書き直す必要があります。

鉄則5:文字サイズと丁寧さ

「同上」というたった二文字だからこそ、その文字の丁寧さが目立ちます

殴り書きや、極端に小さな文字で書くと雑な人という印象を与えてしまいます。以下の点を意識して書きましょう。

丁寧さが伝わるポイント

  • 他の文字と同じフォントサイズで書く
  • 同じ筆圧で書く

定規を使用して位置を合わせるくらいの配慮があっても、良いでしょう。

4.【ケース別見本】迷わない「同上」の使用シチュエーション

前章までの鉄則で基本は押さえました。しかし、実際の履歴書作成では「住所は違うが電話番号は同じ」といった、判断に迷う状況に遭遇することもあります。

このような場合、ルールを丸暗記するだけでなく、具体的なケースに当てはめて理解することで、応用力が身につきます。

ここでは、頻出する3つのパターンにおける正しい記載例をシミュレーションします。自身の状況に最も近いケースを参照し、履歴書を仕上げていきましょう。

パターンA:現住所と連絡先が完全に一致する場合

これが最も一般的なケースです。例えば、一人暮らしの学生や、転居の予定がない場合などが該当します。

「同上」と記入して問題なし

  • 連絡先:住所部分の左端に「同上」と記入します。
  • ふりがな:空欄で問題ありません。
  • 電話番号:同じであれば、そこにも「同上」と記入して構いません。

パターンB:住所は違うが電話番号は同じ場合

これは、実家から離れて一人暮らしをしているが、固定電話はなく、携帯電話のみを持っている場合などです。

「同上」は電話番号のみ記入

  • 現住所:今住んでいる住所を書く。
  • 連絡先:実家の住所を書く(緊急時の連絡先として機能させるため)。
  • 電話番号:現住所の電話欄に携帯番号を書き、連絡先の電話欄には「同上」と書く。

これにより、住所は異なるが連絡手段(電話)は共通であることが明確に伝わります。

パターンC:横書きや英語レジュメの場合

企業によっては履歴書の形式が異なることがあります。以下のパターンも参考までに覚えておくといいでしょう。

「同上」でなく適切に記入

  • 横書きで左と同じ場合:「同左(どうさ)」を使用します。
  • 英語レジュメの場合:“Same as above” と書くのが一般的です。”Ditto” はカジュアルすぎるため避けます。

5.時代遅れにならないために:最新の履歴書トレンドと「同上」

時代遅れにならないために:最新の履歴書トレンドと「同上」

履歴書のマナーは、時代とともに変化しています。特にデジタル化が進んだ現代において、「同上」の持つ意味合いも少しずつ変わり始めています

手書きが主流だった時代の効率化と、PCやスマホ作成が当たり前の時代の効率化は異なります。

  • ツールの進化
  • 厚生労働省による新様式の推奨など

このような最新のトレンドを押さえておくことは、採用担当者に感覚の新しい人材という印象を与えるためにも重要です。

ここでは、現代における「同上」の賢い付き合い方を解説します。

PC作成・スマホ作成が主流の時代

現在、中途採用においては6割以上がPCで履歴書を作成しているというデータがあります。

PCやスマホアプリで作成する場合、「同上」と入力する手間と、上の行をコピー&ペーストする手間はほとんど変わりません。

デジタル作成においては、あえて「同上」を使わず、正式な住所をフルで記載する方が、見た目のバランスが良い場合もあります

「同上」はあくまで手書き時代の「負担軽減」から生まれた文化です。しかし、デジタル作成であれば、省略せずに書くこと(=最も丁寧な形)を選択するのも賢い戦略と言えるでしょう。

もちろん、PC作成で「同上」を使っても失礼にはあたりませんが、ツールの特性に合わせて柔軟に対応してください。

▼あわせて読みたい

PCやスマホで履歴書を作成する場合、どのツールを使うかが仕上がりの質を左右します。こちらの記事では効率よく、かつ見栄えの良い履歴書を簡単に作成できるおすすめのサービスを比較しましたので、ぜひ参考にしてみてください。

厚生労働省様式への移行と「同上」

かつて履歴書の標準であったJIS規格の解説が削除され、現在は厚生労働省が作成した「新たな履歴書様式例」が標準となりつつあります。

新様式では、「配偶者」欄などが削除・変更されているため、かつてのように配偶者の有無で「同上」を使う機会は減っています。

古いテンプレートを使っている場合は、最新の厚労省推奨様式(またはそれに準拠した市販の履歴書)の使用をおすすめします。

参考|厚生労働省:厚生労働省が作成した履歴書様式例

6.読み手への配慮があれば「同上」は有効な手段

履歴書における「同上」は、決して手抜きのための単語ではありません。それは、限られたスペースの中で情報を整理し、採用担当者にストレスなく読んでもらうための「配慮」の表れです。

  • 住所・連絡先には使用して問題ない。
  • 学歴・職歴には絶対に使わない。
  • 「〃」ではなく「同上」と丁寧に書く。

このルールを守り、履歴書をビジネスマナーに則った、美しく読みやすい書類にしましょう。

形式的なマナーへの不安を解消したら、あとは一番大切な「中身(志望動機や自己PR)」の推敲に時間を活用してください。

本記事が、納得のいく履歴書作成の一助となれば幸いです。

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