面接日程の連絡が届いた時、嬉しさと同時に「どう返信すれば失礼がないか」「ビジネスマナーとして正しいか」と不安を感じることは少なくありません。
実は、面接の日程調整は単なる事務連絡ではなく、仕事の進め方や配慮を示す「最初の実技試験」でもあります。しかし、過度に恐れる必要はありません。適切な「型(テンプレート)」を使えば、誰でも迷わず、5分で好印象なメールを作成できます。
本記事では、採用担当者が重視する実務的な視点から、企業側が「会ってみたい」と感じるメール返信の鉄則と、そのまま使える例文を網羅しました。システム(ATS)やチャットツールへの対応も含め、自信を持って面接当日を迎えるための準備を整えましょう。
- コピペで即送信可能!状況別・面接日程返信メールの正解テンプレート
- 「日程変更」や「辞退」など、言いづらい場面での角が立たない伝え方
- 採用管理システム(ATS)やアプリ経由での返信マナーと注意点
1.まずは結論!面接日程メール返信の「鉄則3ヶ条」

具体的な例文を見る前に、すべてのメール返信に共通する、評価を分ける3つの鉄則を押さえておきましょう。これらを守るだけで、採用担当者への印象は大きく向上します。
デッドラインは「24時間以内」!早さは強力な武器
ビジネスの世界において、レスポンスの速さは「信頼」そのものです。特に面接の日程調整においては、企業側も会議室や面接官のスケジュールを仮押さえしているため、返信が遅れると調整コストが発生してしまいます。
一般社団法人日本ビジネスメール協会の調査(2024年)によると、ビジネスメールの返信が「翌日以降」になると「遅い」と感じる人が約7割に達します。可能な限りメールを確認したその場で、遅くとも24時間以内に返信することを心がけてください。「仕事が早い人だ」というポジティブな評価につながります。
参考:一般社団法人日本ビジネスメール協会|ビジネスメール実態調査2024
件名(Re:)は「いじらない」のがマナー
返信時、件名(タイトル)についている「Re:」を消したり、件名自体を書き換えたりする必要はありません。むしろ、そのままにしておくのがビジネスマナーです。
採用担当者は日々膨大な数のメールを処理しています。件名が変更されると、過去のやり取り(スレッド)が追えなくなり、管理上の手間を増やしてしまいます。「Re: 面接のご案内」のように、元の件名を残すことは、相手の業務効率への「配慮」となります。
候補日は「3つ以上」提示して主導権を握る
企業から「ご都合の良い日時を教えてください」と言われた際、「いつでも大丈夫です」と答えるのは避けましょう。一見親切に見えますが、相手に日時決定の責任を全て委ねることになり、かえって負担をかけます。また、「〇月〇日の13時でお願いします」とピンポイントで指定するのも、再調整のリスクが高く非効率です。
最適解は、確実に対応可能な日時を3つ以上提示することです。これにより、一回のやり取りで日程が確定する確率が高まり、スムーズに面接へと進めます。
2.【状況別】そのまま使える返信メール例文集(テンプレート)

ここからは、実際のビジネスシーンですぐに使える返信メールの例文を紹介します。状況に合わせて、必要な部分をコピー&ペーストして活用してください。
※例文中の( )や〇〇の部分は、状況に合わせて書き換えてください。
基本編:提示された日程で確定する場合
企業から提示された候補日の中から、都合の良い日時を選ぶ場合の基本パターンです。日時を復唱し、間違いがないことを相互に確認します。
件名:Re: 面接のご案内(自分の氏名)
株式会社〇〇
人事部 採用担当 〇〇様
お世話になっております。
〇〇職に応募いたしました、(自分の氏名)と申します。
この度は、面接のご連絡をいただき誠にありがとうございます。
ご提示いただきました日程につきまして、下記の日時でお伺いしたく存じます。
■希望日時
〇月〇日(曜) 00:00~
当日は、貴社にお伺いできることを楽しみにしております。
何卒よろしくお願い申し上げます。
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署名
氏名:〇〇 〇〇
電話:090-xxxx-xxxx
Email:xxxx@example.com
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選択編:複数の候補日から選ぶ場合
提示された候補日の中で、対応可能な日時が複数ある場合は、優先順位をつけて伝えるとより親切です。
件名:Re: 一次面接のご案内(自分の氏名)
株式会社〇〇
採用担当 〇〇様
お世話になっております。
〇〇職に応募いたしました、(自分の氏名)と申します。
面接の候補日をご提示いただき、ありがとうございます。
いただいた日程の中で、以下の日時にお伺い可能です。
第一希望:〇月〇日(曜) 00:00~
第二希望:〇月〇日(曜) 00:00~
上記の中で、ご都合のよろしい日時をご指定いただけますでしょうか。
お忙しいところ恐縮ですが、ご調整のほどよろしくお願いいたします。
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署名
氏名:〇〇 〇〇
電話:090-xxxx-xxxx
Email:xxxx@example.com
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提案編:自分から候補日を提示する場合
企業から「希望日を教えてほしい」と言われた場合や、提示された日程がすべて合わなかった場合は、こちらから3つ以上の候補日を提示します。
件名:Re: 面接日程の件(自分の氏名)
株式会社〇〇
採用担当 〇〇様
お世話になっております。
〇〇職に応募いたしました、(自分の氏名)と申します。
面接の機会をいただき、心より感謝申し上げます。
ご指定の日程を確認いたしましたが、あいにく現職の業務都合により調整が難しく、お伺いすることができません。
せっかくのご提案に対し、申し訳ございません。
もし可能であれば、以下の日程で調整いただくことは可能でしょうか。
・〇月〇日(曜) 13:00~18:00
・〇月〇日(曜) 終日可(何時でも調整可能です)
・〇月〇日(曜) 10:00~12:00
上記以外でも、夕方18時以降であれば調整可能な日がございます。
お手数をおかけし大変恐縮ですが、ご検討いただけますと幸いです。
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署名
氏名:〇〇 〇〇
電話:090-xxxx-xxxx
Email:xxxx@example.com
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調整編:日程変更・再調整をお願いする場合
一度確定した日程に行けなくなった場合は、発覚した時点ですぐに電話で連絡し、その直後にメールでお詫びと再調整の依頼を送るのが鉄則です。理由は「外せない用事」や「現職の都合」とし、あまり具体的すぎる言い訳(体調不良や冠婚葬祭など)は避けるのが適切です。
件名:Re: 面接日程変更のお願い(自分の氏名)
株式会社〇〇
採用担当 〇〇様
お世話になっております。
〇〇職に応募いたしました、(自分の氏名)と申します。
先ほどはお電話にて失礼いたしました。
〇月〇日(曜)14時に予定しておりました面接の件ですが、
現職における緊急のトラブル対応のため、どうしてもお伺いすることが難しくなってしまいました。
貴重なお時間を調整いただいたにも関わらず、直前のご連絡となり大変申し訳ございません。
もし可能であれば、改めて面接の機会をいただけますでしょうか。
下記の日程であれば確実にお伺いできます。
・〇月〇日(曜) 10:00~
・〇月〇日(曜) 15:00~
・〇月〇日(曜) 13:00~
勝手なお願いで誠に恐縮ですが、ご検討のほど何卒よろしくお願い申し上げます。
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署名
氏名:〇〇 〇〇
電話:090-xxxx-xxxx
Email:xxxx@example.com
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辞退編:面接・選考を辞退する場合
他社で内定が出た、あるいは再考の結果辞退を決めた場合も、必ず連絡を入れましょう。無断キャンセル(バックレ)は社会人として厳禁です。将来、取引先として関わる可能性も考慮し、最後まで誠実な対応を心がけます。
件名:Re: 面接のご案内(自分の氏名)
株式会社〇〇
採用担当 〇〇様
お世話になっております。
〇〇職に応募いたしました、(自分の氏名)と申します。
この度は面接のご案内をいただき、誠にありがとうございました。
大変申し上げにくいのですが、一身上の都合により、今回の選考を辞退させていただきたくご連絡いたしました。
貴重なお時間を割いていただいたにも関わらず、このような結果となり申し訳ございません。
末筆ながら、貴社の益々のご発展をお祈り申し上げます。
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署名
氏名:〇〇 〇〇
電話:090-xxxx-xxxx
Email:xxxx@example.com
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3.評価を上げる「一歩進んだ」メールマナーと注意点
「貴社」と「御社」
メール(書き):貴社(きしゃ)
書き言葉であるメールでは、必ず「貴社」。
宛名・署名のルール
氏名・電話・Emailを必ず記載し、連絡先を明示。
スマホ送信の注意点
「iPhoneから送信」等の自動署名は設定でOFF。
テンプレートを使うだけでなく、細部のマナーに気を配ることで、さらに「きちんとした人物」という印象を与えることができます。
「貴社」と「御社」の使い分け完全攻略
面接(話し言葉)では相手企業のことを「御社(おんしゃ)」と呼びますが、メールや履歴書(書き言葉)では「貴社(きしゃ)」と書くのが正しいルールです。
- 話し言葉(面接時):「御社を志望しております。」
- 書き言葉(メール):「貴社のビジョンに共感し…」
この使い分けができているだけで、基本的なビジネススキルが身についていると判断されます。
宛名・署名の正しい書き方
宛名は、会社名や部署名を省略せず、正式名称で記載します。「(株)」などは使わず、「株式会社」と書きましょう。担当者の名前が不明な場合は、「採用ご担当者様」と記載すれば問題ありません。
また、メールの最後には必ず「署名(シグネチャ)」を入れます。氏名、電話番号、メールアドレスの3点は必須です。これにより、採用担当者がすぐに連絡先を確認できるようになります。
スマホから送る場合の注意点
スマートフォンから返信する場合、PCと比べて誤字脱字が発生しやすくなります。送信ボタンを押す前に、必ず読み返す習慣をつけてください。
また、iPhoneなどのデフォルト設定で「iPhoneから送信」という文言が自動挿入されることがありますが、これはビジネスシーンでは不適切です。設定で削除するか、手動で署名に書き換えてから送信しましょう。
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メール返信では「承知いたしました」と「了解しました」など、似た表現の使い分けが重要です。こちらの記事を参考に、ビジネスシーンで恥をかかないよう、正しい敬語表現を身につけましょう。
4.【現代版】採用管理システム(ATS)・アプリ経由の返信方法

近年増えている、採用管理システム(ATS)や転職アプリ上のメッセージ機能を使った日程調整についても触れておきます。
管理画面で「確定ボタン」を押すだけでいいの?
システム上で候補日を選択し「確定」ボタンを押すだけで日程調整が完了するタイプも増えています。基本的にはその操作だけで問題ありませんが、より丁寧な印象を与えたい場合は、操作完了後にメッセージ機能を使って一言添えるのがベストです。
「先ほどシステム上で日程を確定させていただきました。当日はよろしくお願いいたします。」といった短いメッセージがあるだけで、機械的なやり取りに人間味と丁寧さが加わり、差別化につながります。
LINEやチャットツールでの連絡マナー
LINEやビジネスチャット(SlackやChatworkなど)で連絡を取り合う場合も、基本のマナーはメールと同じです。
ただし、チャットは短文でのやり取りが基本ですので、過度に長い挨拶文(「拝啓」「時候の挨拶」など)は不要です。「お世話になっております。(氏名)です。」から始め、要件を簡潔に伝えましょう。
スタンプの使用は、相手(採用担当者)が使ってきた場合や、内定後のフランクなやり取りの段階になるまでは避けるのが無難です。
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面接日程のメール返信と同じく、履歴書をメールで送る際にもビジネスマナーが求められます。こちらの記事で、スマホから送る場合の正しい手順と例文を確認しておきましょう。
5.よくあるトラブルとQ&A【夜分・返信こない・電話】

面接の日程調整を進める中で、想定外の事態や判断に迷うケースに遭遇することもあります。ここでは、多くの求職者が悩みやすい「時間帯」「返信遅延」「電話対応」に関する疑問と、適切な対処法を解説します。
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深夜にメールを送っても大丈夫?
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現職が忙しく、メールを書くのが深夜になってしまうこともあるでしょう。基本的にメールはいつ送っても構いませんが、深夜(22時以降〜早朝)の送信は、「生活リズムが不規則」「管理能力が低い」という誤解を招くリスクがゼロではありません。
多くのメールソフトやアプリには「予約送信機能」があります。深夜に書いたメールは、翌朝の8時〜9時頃に送信されるよう予約設定しておくのが最もスマートです。
どうしても深夜に送る場合は、文頭に「夜分遅くに失礼いたします」と一言添えましょう。
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企業から返信が来ない時はいつまで待つ?
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こちらから日程提示のメールを送った後、返信がない場合は不安になります。目安として3営業日(土日祝除く)経過しても連絡がない場合は、こちらから確認の連絡を入れましょう。
その際、「返信はまだですか?」と催促するのではなく、「私のメールが届いていない可能性も考え、念のため再送させていただきます」というスタンスで連絡するのが大人のマナーです。
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電話がかかってきたが出られなかった時は?
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面接日程の調整で電話がかかってくることもあります。出られなかった場合は、気づいた時点ですぐに折り返すのが基本です。
もし、電車内や会議中などで電話できない状況の場合は、まずはメールで「お電話をいただきましたが、現在移動中のため出ることができません。〇時頃にこちらから折り返しご連絡いたします」と一次対応を入れておくと、相手も安心して待つことができます。
6.送信前の最終チェックリスト

送信ボタンを押す直前、一瞬の油断が「致命的なミス」につながることがあります。特に、テンプレートをコピーして使用する際は、前の企業名が残っていたり、日付の修正を忘れていたりするケースが後を絶ちません。以下のポイントを必ず「目視」で確認してください。
最も重要なのは「宛名」と「日時」の正確さ
会社名の漢字間違い(「(株)」などの略称はNG)や、担当者名の誤りは、相手に大変失礼にあたります。また、候補日の日付と曜日が一致していない(例:10日が火曜日なのに水曜日と書いている)場合、再調整の手間をかけさせてしまいます。カレンダーと照らし合わせ、指差し確認を行いましょう。
件名・署名・言葉遣いの最終確認
件名の「Re:」を誤って消していないか、また本文の最後に連絡先(署名)が含まれているかをチェックします。言葉遣いでは、「貴社(書き言葉)」と「御社(話し言葉)」の混同がないかを確認してください。誤字脱字、特に変換ミスは「仕事の粗さ」として評価されるため、送信前に一度声に出して読み返すことをおすすめします。
最後に、送信ボタンを押す前のチェックリストを用意しました。これらをクリアしていれば、送信ボタンを押しましょう。
□宛名は正しいか(株式会社の略称、氏名の漢字間違いはないか)
□件名の「Re:」は残っているか
□日時に間違いはないか(日付と曜日が一致しているか確認)
□「貴社」と「御社」の使い分けはできているか
□誤字脱字はないか(特に変換ミスに注意)
□署名は入っているか
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面接日程の返信と同様に、履歴書を郵送する際の送付状も第一印象を左右する重要な書類です。こちらの記事を参考に、正しいマナーとテンプレートで、採用担当者に好印象を与えましょう。
7.迅速・丁寧な返信が「一緒に働きたい」という信頼を生む
面接の日程調整は、単なる事務手続きと捉えられがちですが、実際にはビジネスパーソンとしての基礎能力を示す重要な機会です。本記事で紹介した「24時間以内の迅速なレスポンス」や「相手の手間を省く候補日の提示」といった配慮は、採用担当者に対し「入社後も円滑に仕事ができる人物」という信頼感を与えます。
また、メールの書き方に迷う時間を減らし、そのエネルギーを企業研究や面接対策といった本質的な準備に充てることは、選考通過率を高める戦略としても有効です。今回解説したマナーやテンプレートは、就職・転職活動中だけでなく、入社後の実務においても取引先や社内調整でそのまま活用できる普遍的なスキルといえます。
形式的なマナーに過度な不安を抱く必要はありません。基本の型を身につけ、誠実な対応を積み重ねることで、面接本番への自信へとつなげてください。