忌引き休暇を取得する際に、会社を何日休めるのか、連絡はどうすべきかといった不安はありませんか?
このブログでは親等別の休みの日数相場、有給・無給の仕組み、連絡例文、精神的な回復への向き合い方まで丁寧に解説します。
落ち着いて対応ができるよう、必要な知識を整理しておきましょう。
- 忌引き休暇の法的性質と就業規則の確認方法
- 亡くなった親族の続柄に応じた休みの日数目安
- 会社や取引先へ連絡する際の適切なマナーと例文
1.忌引き休暇とは?(法律とルールの違いを整理)

労働基準法には「忌引き」の規定がない?
労働基準法などの法律には「忌引き休暇」に関する規定がありません。
法律で決められた「法定休暇」ではないため、会社が従業員に忌引き休暇を与える義務は法的には存在しないのです。
就業規則を確認することの重要性
忌引き休暇は、それぞれの会社が福利厚生として独自に定める「特別休暇(法定外休暇)」という位置づけになります。
そのため、休める日数や対象となる親族の範囲、休んでいる間の給料については、勤務先の「就業規則」によって決まります。
厚生労働省の調査では96.1%の企業に何らかの制度があるというデータもありますが、まずは自社のルールを正しく把握することが第一歩となります。
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2.【親等・続柄別】忌引き休暇の日数目安(早見表)

忌引き休暇の日数は、故人と自分との関係(親等)が近いほど長く設定されるのが一般的です。
これは葬儀での役割や行政手続きの負担、心理的な影響を考慮して設計されているためです。
配偶者や父母(1親等)の場合
最も関係が近い親族が亡くなった場合、休暇は手厚く設定されます。
- 配偶者:7日から10日間程度
- 実父母・子:5日から7日間程度
配偶者の場合は喪主を務めるケースが多いため、最大級の日数が認められる傾向にあります。
兄弟姉妹や祖父母(2親等)の場合
2親等の親族の場合は、通夜や告別式への参列を前提とした日数が目安となります。
- 兄弟姉妹:3日間程度
- 祖父母:1日から3日間程度
祖父母については、同居していたかどうかで日数が変わる規定を設けている会社もあります。
3親等や姻族(配偶者の親族)の扱いは?
3親等(叔父・叔母、曾祖父母など)については、1日間のみ、あるいは制度対象外としている会社も少なくありません。
また、配偶者の父母(義父母)については、実父母よりやや短い3日から5日間程度とされるのが一般的です。
3.会社や取引先への連絡マナー(電話・メール例文)

訃報は突然訪れるため、迅速かつ正確に状況を伝えることが重要です。
上司へ伝えるべき「4つの核心情報」
上司への第一報は、原則として電話で行います。
早朝や深夜であればメールやチャットで第一報を入れ、適切な時間に改めて電話をかけるのがマナーです。
以下の4点を簡潔に伝えてください。
- 故人との続柄(休みの日数を決めるため)
- 休暇を希望する期間(いつからいつまで不在か)
- 通夜・告別式の日程と場所(弔電等の手配のため)
- 緊急時の連絡先(本人の携帯電話番号など)
取引先への日程調整の伝え方
担当者が不在になることで迷惑をかけないよう、代理の担当者を案内しつつ、お詫びを伝えます。
(メール例文)
件名:打合せ日程変更のお願い(株式会社〇〇 氏名)
本文:
いつもお世話になっております。株式会社〇〇の氏名です。
私事で大変恐縮ですが、身内に不幸がありましたため、〇月〇日から〇日まで忌引き休暇をいただくこととなりました。
つきましては、予定しておりました打ち合わせを延期させていただきたく、お願い申し上げます。
不在期間中の急ぎの案件につきましては、弊社〇〇(電話:00-0000-0000)までご連絡いただけますと幸いです。
急な変更でご迷惑をおかけしますが、何卒よろしくお願い申し上げます。
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4.確認すべき労務上の留意点(給料・土日のカウント)

休んだ後のトラブルを防ぐために、給与面と日数の計算方法を確認しておきましょう。
有給になるか無給になるかは会社次第
忌引き休暇中の給料が支払われるか(有給か無給か)は会社の自由です。有給扱いとする企業が主流ですが、無給と定められている場合もあります。
もし無給の場合は、自身の「年次有給休暇」を代わりに充てることで、給料を減らさずに休むといった選択肢も検討してください。
土日祝日を「含む」か「含まない」かの注意点
日数の数え方には「暦日(れきじつ)計算」と「労働日計算」があります。
- 暦日計算:土日や祝日も含めてカウントする方式。
- 労働日計算:会社の営業日(出勤日)のみをカウントする方式。
例えば「3日間」の休暇で、土日を挟む場合にどちらの方式をとるかで、実際に仕事を休める日数が大きく変わります。
就業規則にどちらの記載があるか、あらかじめ確認しておくと安心です。
5.心の回復とキャリア(大切な人を亡くした後の歩み方)

仕事に戻ることが、必ずしも「元通り」を意味するわけではありません。
グリーフ(悲嘆)ケアと仕事のパフォーマンス
大切な人を亡くした直後は、集中力の欠如や疲労感、眠れないといった症状が出ることがあります。
調査データでは、喪主を務めた後、1ヶ月程度のパフォーマンスが通常時の80%以下に低下するケースも珍しくありません。
仕事が進まない自分を責めず、今は心身の回復を優先する時期だと捉えることが大切です。
参考:超高齢社会の新たな課題、“働く喪主”──忌引きが企業の生産性に与える影響を初調査|Waterhuman株式会社
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6.自分を大切に、一歩ずつ進むために
忌引き休暇は、単なる事務的な手続きではありません。
故人を敬い、自分自身の心と向き合うための大切な時間です。
会社の制度を正しく理解し、マナーを守って連絡を済ませることは、周囲の理解を得ながら安心して休むための準備でもあります。
仕事のことは周囲を信頼して任せ、まずは自分自身と大切な家族の時間を守ることを最優先にしてください。
準備を整え、心の整理を一段落させることが、結果としてその後の健やかな社会復帰へと繋がります。
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