面接では、スーツの色以上に「ネクタイの色」が与える印象は大きく、志望する業界や伝えたい強みに応じた選び方が重要です。
基本となるのは誠実さを演出する「ネイビー」ですが、情熱を伝えたい場面では「エンジ」、落ち着きを出したい場面では「グレー」など、色によって面接官に伝わる印象は変わります。
本記事では、面接で好印象を与えるネクタイの色・柄の選び方から、避けたいNGカラー、業界別のコーディネート、正しい結び方まで解説します。
- 面接官に好印象を与えるネクタイの色・柄の選び方
- 避けるべきNGなネクタイの色柄と着こなしの基本マナー
- 業界・面接段階別のおすすめコーディネートと結び方の手順
1.面接でネクタイの色が大切な理由

面接の第一印象の多くは「見た目の情報」で決まる
心理学の研究や各種調査において、人と人が初めて会ったとき、目から入る情報が第一印象の大部分を占めるという考え方があります。
実際、面接官を対象としたある調査では95.5%が「面接での第一印象は選考結果に影響する」と回答しており、また別の調査では、コミュニケーションにおける第一印象の55%を視覚情報が占め、その中でも最も意識される要素は「服装」(29.8%)だったというデータもあります。
面接室に入ってから挨拶をするわずか数秒の間に、面接官は応募者の表情や姿勢、服装全体から雰囲気を感じ取ります。
その中で、顔のすぐ下(Vゾーン)に位置するネクタイは視線が集まりやすく、選ぶ色によって受ける印象が変化します。
出典:「新卒採用面接官645人対象 第一印象調査」|秩父JOBニュース
出典:「身だしなみに関する意識調査」|ナビット
ネクタイの色選びが評価につながる「3つのポイント」
面接でネクタイを選ぶ際は、色や柄の好みだけでなく、次の3つの観点を意識すると評価につながりやすくなります。
①清潔感
シワや汚れがなく、しっかりと結ばれていることが基本です。清潔感がないと感じられた候補者について、92.1%の面接官が「採用可能性が低い」と回答した調査もあり、身だしなみ全体の丁寧さが評価に直結すると考えられます。
②TPO(時・場所・場合)
志望する業界や職種の雰囲気に合っているかも大切な判断基準です。金融・公務員系であれば落ち着いたネイビー、営業職であれば熱意を伝えるエンジなど、TPOに応じた色選びが好印象につながります。
③全体の調和
スーツやシャツの色柄とバランスが取れているかも確認しましょう。ネクタイだけが浮いてしまうと、かえって不自然な印象を与えることがあります。
なお、同じ調査では、面接官が候補者を評価する際に注目する要素として「表情」(62.0%)が最も多く、「身だしなみ」(60.1%)、「清潔感」(56.7%)と続いています。ネクタイは第一印象を形づくる要素のひとつであり、自然な表情や姿勢と組み合わせてこそ効果を発揮すると考えられます。
出典:「就職活動シーズンの印象に関する調査」|マイナビニュース
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面接では色選びだけでなく、想定される質問への準備も欠かせません。
「高卒の就職面接で聞かれる質問集|企業の視点と回答例文を解説」の記事では、高卒者向けのよくある質問と回答例について解説します。
2.【印象別】面接でおすすめのネクタイの色5選
ネクタイの色は、心理的な効果によって面接官へ伝わる雰囲気を変える力を持っています。
ご自身がアピールしたい強みや、志望する企業に合わせて選んでみてください。
ネイビー・ブルーのネクタイ(紺・青):誠実で知的な定番カラー

ネイビー(紺)やブルー(青)は、ビジネスシーンで最も広く使われている定番の色です。
- 与える印象:誠実さ・知性・真面目さ・清潔感
- おすすめシーン:業界・職種、新卒・中途を問わず、あらゆる面接シーン。迷ったときは落ち着いたネイビーを選べば間違いない。明るいブルーやサックスブルー(水色)は爽やかさ・若々しさを表現でき、春夏の面接に適している
- 注意点:真冬に非常に明るい水色を着用すると、季節外れな印象を与えることがある
エンジ・レッドのネクタイ(赤):情熱や意欲を伝える勝負カラー

赤系の色は、面接で熱意や積極性を伝えたいときに選ばれる「勝負カラー」です。
- 与える印象:情熱・やる気・積極性・強い意志
- おすすめシーン:営業職の面接、最終選考など熱意を強くアピールしたい場面
- 注意点:原色の真っ赤は主張が強すぎて威圧感を与える可能性がある。面接では落ち着いた深みのある「エンジ(ボルドー)」や「ワインレッド」を選ぶのが基本
グレーのネクタイ:落ち着きと上品さを与えるカラー

グレーは、相手に安心感を与えつつ大人っぽい雰囲気を演出できる色です。
- 与える印象:落ち着き・穏やかさ・控えめな上品さ・安心感
- おすすめシーン:金融機関や公務員など、堅実さ・規律性が重視される業界の面接
- 注意点:無地は主張が控えめに見えることがあるため、細かいストライプ柄やドット柄を選ぶとVゾーンに適度なメリハリが生まれる
イエローのネクタイ(黄):親近感やコミュニケーション力を高めるカラー

イエローやオレンジなどの暖色系は、対話を円滑にしたい場面で活躍するコミュニケーションカラーです。
- 与える印象:明るさ・親しみやすさ・社交性
- おすすめシーン:面接官との対話をスムーズに進めたい場面、グループディスカッションなど
- 注意点:鮮やかすぎる原色はカジュアルに見えることがある。彩度を落とした「マスタード(からし色)」や「淡いイエロー」を選ぶと品格を保ちながら明るい印象を添えられる
グリーンのネクタイ(緑):安心感と協調性を引き出すカラー

グリーンは、周囲との調和や協調性をアピールしたいときに向いている色です。
- 与える印象:安心感・自然体・協調性
- おすすめシーン:協調性やチームワークを強みとして伝えたい場面
- 注意点:明るすぎる緑色は避け、深みのある「ダークグリーン(モスグリーン)」などを選ぶと、スーツのネイビーやグレーとも綺麗に馴染む
ネクタイの色×柄の組み合わせ早見表
色と柄を組み合わせることで、アピールしたい印象をより明確に表現できます。代表的な組み合わせは以下の通りです。
| 色×柄の組み合わせ | 与える印象 |
|---|---|
| ネイビー・ブルー系 × ストライプ | 誠実さ・知性を強調 |
| エンジ × ストライプ | 情熱・積極性を強調 |
| グレー × ドット | 落ち着きの中に上品なメリハリ |
| イエロー × チェック | 親しみやすさ・社交性を強調 |
3.面接で好印象を与えるネクタイの柄
色の選定と同じくらい、ネクタイの柄(デザイン)選びも大切です。
基本的には、柄が小さく控えめなものほどフォーマル度が高くなります。
無地(ソリッド)のネクタイ:シンプルで誠実な印象

柄のない無地のネクタイは、最もシンプルでフォーマルな印象を与えます。
無地のネイビータイなどは、誠実さや凛とした雰囲気を引き立てます。
スーツやシャツの柄を選ばず、どのようなコーディネートにも合わせやすい点も魅力です。
レジメンタル(ストライプ)柄のネクタイ:知的でスマートな印象

斜めに線が入ったレジメンタル(ストライプ柄)は、知的でスマートな印象を与えるベーシックな柄です。
面接で着用する場合は、以下の点に配慮すると洗練された印象になります。
- ストライプの幅が細いものを選ぶ
- 使われている色が2〜3色程度のシンプルな配色を選ぶ
なお、斜め右上がりの柄(英国式)が一般的です。
外資系企業の面接では、伝統的な意味合いを考慮して無地や小紋柄を選ぶ配慮も考えられます。
ドット(水玉)柄のネクタイ:上品でやわらかい印象

ドット柄は、上品で落ち着いた雰囲気の中に、適度な柔らかさを感じさせる柄です。
面接では、水玉のサイズが針の頭のように小さい「ピンドット」や「ミニドット」が適しています。
水玉が大きいデザインはカジュアルな印象になってしまうため、面接の場では控えるのが無難です。
小紋柄のネクタイ:控えめで落ち着いた印象

小紋柄(こもんがら)は、小さな花の模様や幾何学模様が等間隔に配置された柄です。
伝統的でクラシカルな美しさがあり、知性と落ち着きを演出できます。
主張が強すぎず、上品なVゾーンを作ることができるため、新卒・転職どちらの面接でも使いやすい柄です。
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ネクタイが決まったら、スーツやオフィスカジュアルなど服装全体の準備も進めておきましょう。
「面接の服装マナー完全ガイド|スーツ・私服の選び方を解説」の記事では、スーツと私服指定それぞれの選び方や、男女別のオフィスカジュアルの具体例について解説します。
4.面接では避けるべきNGなネクタイの色と柄
面接はビジネスの場であり、TPO(時・場所・場合)を守った装いが求められます。
避けるべきデザインを確認しておきましょう。
冠婚葬祭用の「黒無地」「白無地」ネクタイは面接NG

黒の無地ネクタイは「葬儀(弔事)」、白やシルバーの無地ネクタイは「結婚式(慶事)」を連想させるため、ビジネスの面接で着用するのは不適切とされています。
就職活動や転職活動の面接では着用しないよう注意が必要です。
派手すぎるネクタイの色(ゴールド・原色の赤・紫など)

派手すぎるカラーとして、次のような色には注意が必要です。
- ゴールド・シルバー・原色の真っ赤・蛍光色:光沢が強すぎたり色が鮮やかすぎたりすると、華美になりすぎるため避けましょう
- 紫色(パープル):個性的でミステリアスな印象を与えやすく、ビジネスの面接では敬遠される傾向があります
- ピンク色:全面がピンク色のものはカジュアルに見えやすいため、着用する場合はネイビー地に小さなピンクの小紋柄が入っている程度にとどめるのが安心です
カジュアルすぎるネクタイの柄(大きな柄・キャラクター・ペイズリー)

以下のようなデザインはプライベート感が高く、面接の場にはそぐわないと判断される場合があります。
- 大ぶりのペイズリー柄
- 柄や模様が大きく目立つデザイン
- クレリックタイ(本体と剣先で色や柄が切り替わる、個性の強いデザインのネクタイ)
ネクタイを選ぶ際は、「柄の主張が控えめであること」を基準にしてみてください。
公的機関が公開する就活マナー資料でも、ネクタイについて「結び目をきちんとし、柄が派手すぎないものが望ましい」と案内されています。
出典:面接対策|厚生労働省
5.応募先・面接の段階に合わせたネクタイの色コーディネート

志望する業界の雰囲気や、選考が進む段階(一次面接・最終面接)に合わせてネクタイを変えるのも効果的な工夫です。
業界別のネクタイの色の選び方(金融・営業・IT・アパレルなど)
業界ごとの特徴に合わせた組み合わせの例を紹介します。
| 業界 | 推奨される色・柄 | 与える印象 |
|---|---|---|
| 金融・公務員・インフラ系 | ネイビー・ダークグレー × 無地・ピンドット | 規律性・堅実さ |
| 営業・不動産・商社系 | エンジ(ボルドー)× 細めのレジメンタルストライプ | 積極性・力強さ |
| IT・サービス・コンサル系 | ブルー・イエロー × 小紋柄・細かなチェック | 親しみやすさ・柔軟な対応力 |
| アパレル・クリエイティブ系 | サックスブルー × 落ち着いた小紋柄 | センス・爽やかさ |
一次面接・最終面接でのネクタイの色の使い分け
採用選考の段階に応じてネクタイを変える方法も考えられます。
一次面接(人事担当者面接)
主に基本マナーや清潔感が確認されるため、定番の「ネイビーの無地やストライプ」を選び、誠実で確実な印象を伝えるのが望ましいです。
最終面接(役員・社長面接)
入社意欲や志望度の高さが評価されるため、「エンジ(ボルドー)」を選んで熱意を伝えたり、企業のイメージカラー(コーポレートカラー)を取り入れたりする工夫も効果的です。
6.面接直前でも安心!ネクタイの着こなし基本マナー
色や柄が適切でも、ネクタイの結び方や長さが崩れていると印象が下がってしまいます。物理的な仕様と着用マナーを確認しておきましょう。

ネクタイの素材・太さ・長さの基本ルール
面接にふさわしいネクタイを選ぶには、色や柄だけでなく、素材・太さ・長さといった仕様面のバランスも欠かせません。ここでは、押さえておきたい3つの基本ルールを紹介します。
素材
自然な光沢と結びやすさがある「シルク(絹)100%」を選びます。
ポリエステル(安っぽく見えやすい)や、ニット素材・麻素材(カジュアルすぎる)は面接では避けます。
太さ(大剣幅)
結んだときに表側に来る一番太い部分(大剣)の幅が、7cm〜9cm程度の「レギュラータイ」が標準サイズです。
細すぎるナロータイ(4〜6cm)はカジュアルに見えてしまうため控えましょう。
なお、「大剣」「小剣」はネクタイを構成する2本の帯部分の名称です。
長さ
結び終えたときに、大剣の先が「ベルトのバックルに半分かかるくらい」の長さになるのが最も整って見えます。
長すぎたり短すぎたりしないよう事前に長さを調整しておきます。
ネクタイの基本の結び方「プレーンノット」
面接でのネクタイの結び方は、結び目が自然な大きさになりVゾーンに綺麗に収まる「プレーンノット」が基本です。
手順は以下の通りです。
- シャツの襟を立て、ネクタイを首にかけます。太い方(大剣)を長く、細い方(小剣)を短く垂らし、大剣を小剣の上に交差させます。
- 大剣を小剣の裏側に回し、そのまま1周巻き付けます。
- 大剣を首元のループの内側から下から上へ通します。
- 表面にできたループ(結び目)の上から大剣を差し込み、下へ引き出します。
- 小剣を押さえながら結び目を上へ引き上げ、首元までしっかり整えます。結び目の下に小さなくぼみ(ディンプル)を作ると、立体感が出て美しく仕上がります。
履歴書の証明写真と面接のネクタイは同じで大丈夫?
「履歴書に貼る証明写真と、面接当日のネクタイは同じもので良いか」という疑問を持つ方も少なくありません。
結論として、同じネクタイを着用して問題ありません。
むしろ、同じネクタイを着用することで、応募書類の写真と面接官が対面したときのイメージが一致し、一貫性を持たせることができます。
なお、連日面接が続く場合やシワを防ぐために、色や柄の異なるネクタイを2〜3本用意して交代で使うと、常に清潔な状態で臨むことができます。
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面接当日の身だしなみが整ったら、応募書類の写真も見直しておきましょう。
「履歴書写真の完全ガイド|基本ルールからWEBでの使い方まで」の記事では、証明写真の基本ルールと撮り方について解説します。
7.よくある質問

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夏の面接はノーネクタイ(クールビズ)でも大丈夫?
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求人票や企業からの案内に「クールビズ可」といった記載がある場合は、ノーネクタイでも問題になりにくいと考えられます。
ある調査では、夏場の採用選考における求職者のクールビズ(軽装)について「受け入れられる」と回答した割合が79.9%にのぼり、多くの企業が理解を示していることがわかっています。この調査は中途採用(転職)の選考が対象ですが、新卒の面接でも参考になる傾向といえます。
ただし、清潔感がないと感じられた候補者について92.1%の面接官が「採用可能性が低い」と回答した調査もあるため、ノーネクタイにする場合はシャツの襟元や皺のなさなど、清潔感を保つ工夫が一層重要になります。
判断に迷う場合は、事前にネクタイを持参し、当日の空気感に合わせて着脱するのも一つの方法です。
参考:マイナビキャリアリサーチLab「【中途採用担当者に聞いた】夏場の採用選考時の服装に関する調査」
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ネクタイピン(タイバー)は必ず着けるべき?
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ネクタイピンの着用は必須ではありません。
着ける場合は、装飾のないシンプルなシルバーカラーのデザインを選び、ジャケットの第一ボタンの高さ付近で留めるのが基本マナーです。
派手なデザインや大ぶりのものは、面接の場ではカジュアルすぎる印象になる可能性があるため避けたほうが無難です。
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新卒の就活と転職活動で、ネクタイの選び方に違いはありますか?
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色・柄・マナーの基本的な考え方は共通していますが、伝えたい印象の焦点が異なる場合があります。
新卒の面接では、まだ実務経験がない分、清潔感や誠実さを重視したネイビーや無地・小紋柄など、控えめで丁寧な着こなしが評価されやすい傾向があります。
一方、転職の面接では、これまでの経験や実績への自信を示す意味で、一次面接では定番のネイビーで着実な印象を保ちつつ、最終面接ではエンジ(ボルドー)など熱意を伝える色を選ぶといった、面接段階に応じた使い分けが意識される場合もあります。
いずれの場合も、応募先の社風や面接官との相性を考慮しながら選ぶことが大切です。
8.まとめ|面接で好印象を与えるネクタイの色選び
面接におけるネクタイは、自身の誠実さや仕事への意欲を視覚的に伝える大切な役割を担っています。
当日に自信を持って臨めるよう、次の3つのポイントを押さえておきましょう。
- 色で印象をコントロールする:基本となるネイビーやエンジを中心に、志望する業界や面接官に与えたい印象に合わせて適切な色を選ぶ
- 柄と仕様も丁寧に選ぶ:色だけでなく柄にも配慮し、シルク100%のレギュラータイを選ぶ
- 結び方まで気を抜かない:プレーンノットで丁寧に結ぶという基本のマナーを守り、第一印象を整える
しっかり準備を整え、自信を持って面接当日を迎えてください。