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高卒の就職面接で聞かれる質問集|企業の視点と回答例文を解説

高卒の就職活動は、大卒や転職とは異なる「公式ルール」があり、企業が面接で見るポイントも異なります。

面接対策の第一歩は、その違いを正確に理解することです。

この記事では、高卒の就職面接でよく聞かれる質問と回答例文を、厚生労働省のデータなどを基に解説します。

この記事を読んでわかること
  • 高卒の就職活動特有の「公式ルール」と企業の視点
  • 面接で企業が重視する「責任感」などをアピールする回答例文
  • 面接の不安を解消し、当日のマナーや逆質問のポイント

1.高卒の就職活動はルールが違う?面接の前に知るべき3つの前提

高卒の就職活動はルールが違う?面接の前に知るべき3つの前提

高卒の就職活動は、大学新卒や中途採用とは根本的に異なる、厳格に定められたルールの上で進められます。

不安を解消するために、まずはこの前提を知っておくことが大切です。

前提1:厳格な公式スケジュール(9月16日選考開始)

高校生の就職活動は、厚生労働省や文部科学省などが定めた全国的な統一スケジュールで進められます。

  • 6月1日~:ハローワークによる求人申込書の受付開始
  • 7月1日~:企業による学校への求人申込・学校訪問開始
  • 9月5日~:学校から企業への生徒の応募書類提出開始(沖縄県は8月30日)
  • 9月16日~:企業の採用選考(面接など)・採用内定開始

※スケジュールは年度によって変更される可能性がありますが、令和7年度は上記(令和6年度から変更なし)と発表されています。

多くの場合、9月16日以降の面接が、高校生活で初めての(そして当初は唯一の)選考となります。この「一回勝負」になりやすい点が、大卒の就活と大きく異なり、緊張や不安を感じやすい理由の一つです。

参考:厚生労働省|中学校・高等学校卒業予定者の就職・採用活動時期について

前提2:大卒・転職と異なる企業の視点(厚労省データ)

高卒者には「コミュニケーション能力」なども共通して求められるが、特に以下の点が大卒者との比較で重視される傾向。

「高卒」により重視される能力

1位:基礎学力 (74.7%)

2位:責任感 (66.5%)

「大卒」により重視される能力

1位:プレゼンテーション能力 (46.2%)

2位:積極性・外向性 (34.8%)

面接官が「何を見ているか」も、高卒採用と大卒採用では異なります。

厚生労働省の調査(※)によれば、企業が高卒者に求める能力は「コミュニケーション能力」「基礎学力」「責任感」などが上位に挙げられています

その中でも、大卒者と比較した場合、高校卒レベルの者に対してより一層重視される能力は「基礎学力」「責任感」「ビジネスマナー」であると報告されています。

一方、大卒者には「積極性・外向性」「資格取得」などがより求められる傾向があります。

つまり、高卒の面接では、「コミュニケーション能力」といった共通して求められる力に加え、特に「任された仕事をきちんとやり遂げる」という信頼感(責任感)や、「指示を正確に理解できる」といった基礎的な力(基礎学力)が、大卒者との比較における重要な評価ポイントであると言えます。

※参考:『若年者の就職能力に関する実態調査』結果|厚生労働省(注:平成15年の調査ですが、傾向を理解する参考となります)

前提3:「やりたいことがない」不安は当然(高校生の悩み調査)

高校生の就活の不安 (調査例)

1位:やりたいことが見つかっていない (42.4%)

「面接でアピールできるような、やりたいことが見つからない」と悩む高校生は少なくありません。

ある調査では、高校生の就活の不安として「やりたいことが見つかっていない」が第1位に挙げられています

しかし、前提2で見たように、企業側も高校生に対して(大卒者ほど)明確なキャリアプランや情熱を最優先で求めているわけではありません。

まずは「やりたいことが見つからない」と焦る必要はない、ということを知っておくだけでも、少し心が軽くなるかもしれません。

参考:株式会社ジンジブ(PR TIMES)|【26卒】 就活高校生向けアンケート(2025年7月)

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2.企業が本当に見ているのは「信頼」|高卒採用で重視される3つの能力

1. 責任感
(最後までやり遂げる力)

2. 基礎学力
(指示を正確に理解する力)

3. ビジネスマナー
(社会人としての基本姿勢)

高卒採用の面接官は、「この人は信頼して仕事を任せられるか?」という視点で評価しています。

その「信頼」を構成する、特に重要な3つの能力について解説します。

1. 責任感(最後までやり遂げる力)

最も重視される能力の一つです。社会人として、与えられた役割や仕事を、途中で投げ出さずに最後までやり遂げる力は不可欠です。

例えば、「3年間の皆勤」や「係の仕事を地道に続けた経験」、「部活動を最後までやり通した経験」などは、責任感をアピールする立派なエピソードになります。

2. 基礎学力(指示を正確に理解する力)

これは、テストの点数そのものというよりは、「上司や先輩からの指示を正確に理解し、報告・連絡・相談(ホウレンソウ)ができる力」の土台となる能力を指します。

面接での受け答えがしっかりできること、質問の意図を汲んで的確に回答できること自体が、基礎学力を示していると判断されます。

3. ビジネスマナー(社会人としての基本姿勢)

正しい言葉遣い、清潔感のある身だしなみ、挨拶やお辞儀といった基本的なマナーも、企業が重視するポイントです。

知識が豊富でも、マナーが伴わなければ「お客様の前に出せない」「他の社員と協力できない」と判断されてしまう可能性があります。

3.【頻出】高卒の面接でよく聞かれる質問と回答例文

【頻出】高卒の面接でよく聞かれる質問と回答例文

企業の視点を踏まえ、よく聞かれる質問と回答のポイントを例文とともに紹介します。

自分の言葉で語れるよう、エピソードを準備することが大切です。

質問1:自己PR(「責任感」を伝える例文)

自己PRは、自分の「強み」を企業に伝える時間です。

高卒採用では、特に「責任感」や「継続力」が伝わるエピソードを選ぶのが効果的です。

【例文:皆勤賞をアピールする場合】

私の強みは、責任感を持って継続できることです。

(状況・課題)高校3年間、無遅刻・無欠席を目標に、日々の体調管理を徹底しました。特に冬場は、手洗い・うがいを欠かさず行い、睡眠時間も確保するよう努めました。

(行動・結果)その結果、3年間皆勤を達成することができました。

(貢献)この継続力と責任感を活かし、入社後もまずは無遅刻・無欠席を徹底し、任された業務を最後までやり遂げることで貢献したいと考えています。

質問2:志望動機(「基礎学力・理解力」を伝える例文)

志望動機は、「なぜ他社ではなく、御社なのか」を伝える項目です。

企業研究で得た情報(例:製品の特徴、職場の雰囲気、地域への貢献など)と、自分の関心事を結びつけます。

【例文:企業研究を基にする場合】

私が御社を志望したのは、〇〇という製品が、地域の安全な暮らしを支えている点に深く共感したからです。

(企業研究)学校の求人票や御社のホームページを拝見し、〇〇がどのような場所で使われ、どのように役立っているかを知りました。

(自分の関心)私は、〇〇科で学んだ知識を活かし、人々の生活を縁の下で支える仕事に就きたいと考えていました。

(貢献)御社でなら、その思いを実現できると感じています。まずは一日も早く業務を覚え、基礎を大切にしながら、製品の安定供給に貢献できるよう努めます。

質問3:高校生活で頑張ったこと(「継続力」を伝える例文)

部活動、勉強、アルバイト、係活動など、結果の大小にかかわらず「地道に続けたこと」が評価されます。

【例文:部活動の場合】

私が高校生活で最も力を入れたのは、〇〇部での活動です。

(状況・課題)入部当初は体力的な課題が多く、練習についていくのがやっとでした。

(行動)そこで、毎日の基礎練習に加え、自宅での自主トレーニングを1日30分欠かさず行いました。

(結果)2年生になる頃には体力がつき、レギュラーにはなれませんでしたが、試合で〇〇の役割を任せてもらえるようになりました。

(学び)この経験から、目標達成のために地道な努力を継続する重要性を学びました。

質問4:長所と短所

短所は、それを改善するために意識していることもセットで伝えます。

【長所の例文】

私の長所は、何事にもコツコツと取り組める点です。係の仕事でデータ入力を担当した際も、毎日決められた量をミスなく入力し続けることを徹底しました。

【短所の例文】

私の短所は、時に慎重になりすぎるところです。物事を始める前に考えすぎて時間がかかってしまうことがあります。

そのため、タスクに取り組む際は、まず「いつまでに終わらせるか」の期限を決め、見通しを持って行動するように意識しています。

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「逆質問」で確認すべきこと|企業のホンネと自分の希望

面接の最後にある「逆質問」(面接官への質問)は、入社意欲や企業理解度を示す重要な機会です。「特にありません」と答えるのは避けましょう。

逆質問の目的:「やる気」と「企業理解」を示す

逆質問は、自分の不安や疑問を解消する場であると同時に、「この会社で働きたい」という前向きな姿勢をアピールする場でもあります。

ただし、給与や休日、残業時間など、待遇面に関する直接的な質問は、調べれば分かる質問と同様に、避けるのが無難です。

高校生の企業選びでは給与や休日も重要なポイントですが、面接の場では聞き方に配慮が必要です。

逆質問の例文(仕事内容、職場の雰囲気など)

【仕事内容に関する質問】

  • 入社までに準備しておくべきことや、勉強しておいた方がよいことはありますか?
  • 配属後は、どのような業務から担当することになりますか?

【職場の雰囲気や活躍に関する質問】

  • 〇〇様(面接官)が、このお仕事で一番やりがいを感じるのはどのような時ですか?
  • 御社で活躍されている方々に、共通する姿勢や行動があれば教えていただけますか?

【待遇面を(配慮しつつ)確認したい場合】

  • (求人票を見ながら)「〇〇手当」について記載がありますが、どのような場合に適用されるか、差し支えなければ教えていただけますか?
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5.これだけは押さえたい!面接当日のマナー(服装・入退室)

これだけは押さえたい!面接当日のマナー(服装・入退室)

面接は、会場に入る前から始まっています。基本的なマナーを守り、社会人としての第一印象を良くすることが大切です。

  • 服装:制服を正しく着用します。シャツのシワや汚れ、靴の汚れにも注意しましょう。
  • 受付:学校名と氏名、面接で訪問した旨をはっきりと伝えます。
  • 入室:ドアを3回ノックし、「どうぞ」と言われてから「失礼します」と言って入室します。お辞儀をしてから椅子に向かい、勧められてから着席します。
  • 面接中:姿勢を正し、面接官の目を見てハキハキと話します。
  • 退室:面接が終わったら「本日はありがとうございました」とお礼を述べ、起立してお辞儀をします。ドアの前で再度「失礼します」と一礼してから退室します。
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6.「やりたいこと」より「任されたことをやる」姿勢が大切

高卒の就職面接では、多くの高校生が「やりたいことが見つからない」と不安を感じていますが、企業がそれ以上に重視しているのは「責任感」や「基礎学力」です。

面接では、立派な経験や夢を語る必要はありません。「任された仕事に責任を持って取り組む」という姿勢や、「地道な努力を継続できる」という信頼感を、自分の言葉で伝えることが最も重要です。

高校生活で当たり前にやってきたこと(皆勤、係活動、部活動など)の中に、アピールできる「強み」は必ず隠れています。自信を持って、面接に臨んでください。

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